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備前・旭川の憂鬱 (「欧州での徴兵制の復活の兆し」 18-58) [日記・雑感]


日本の識者・学者・ジャーナリストといった方々の中でサヨク的な方々は、「北欧を見習え!」と声高に叫び北欧を礼賛することが多いように感じます。

ところが最近北欧の国々から〝徴兵制再開〟の報道がありました。へーーーと思いながら事態を注視してきました。


2016年9月30日 AFPによりますと、スウェーデン政府は28日、徴兵制を2018年から復活させると発表しました。ヴァーストラム外相は、個人的な考え方として「よりモダンで男女平等な形で徴兵制を再導入すべき」と。目的は災害救助や難民支援強化という。注目すべきは、社民党で女性の大臣の発言であることです。

〝本音〟はウクライナと同様[ロシアの脅威]です。ロシアへの脅威に対抗するため18歳の男女4000人を徴集。2018年1月から新たに女性も対象にした徴兵制が復活することになりました。2015年2月には、国防予算を今後5年間で720mUSD増額することを決定しました。しかし国防軍の人員は不足しているようです。


次はフィンランド。フィンランドの国民は「女性にも義務にするべき」、「フランスにはNATOがあるけど我々は自分たちだけで自衛しないと」、「我々は小さな国、隣に大国(昔から悩まされてきたロシア)がある」。専門家は〝軍にとって副次的なものに過ぎないが、いざとなれば国中を動員できる。〟

フィンランドは徴兵制があるにもかかわらず「幸福度」がなぜか1位なのです。「徴兵制があること」は幸福度を引き下げる決定的な要因にはならないということです。

ロシアと国境を接するエストニアでは、8カ月もしくは11カ月の徴兵制を維持しています。

2008年に廃止したリトアニアでも2015年に徴兵制を再開させた。対象は19歳から26歳の男子で、軍務は9カ月だそうです。



2013年1月20日、オーストリアでは徴兵制の賛否を問う国民投票が行われ、賛成が有効票の59.8%に上り、オーストリア・ハンガリー二重帝国時代に起源をもつ徴兵制の維持が決まったそうです。反対は40.2%。投票率は49.0%でした。

永世中立を掲げるスイスで2013年6月22日、男性への徴兵制を廃止すべきかどうかを問う国民投票が実施されましたが、〝反対多数で、徴兵制廃止は否決〟されました。武装中立と国民皆兵制(徴兵制)を国防の基本に据えているスイスでは、自宅に核シェルターがほぼ100%完備をされています。



なんだか日本国とは「別世界」ですね。日本では徴兵制の復活は〝時代がった軍国主義が復活し、平和を脅かす〟と考えられています。



そこで「徴兵制」とは何ぞや!?と歴史から見てみましょう。

近代化が欧米に較べて遅れた日本では〝徴兵制〟が「富国強兵」、「軍国主義」の道具として使われた歴史があります。ですから、日本では〝徴兵制〟が〝平和主義〟と対立すると戦後は捉えられてきました。

しかし欧米では〝徴兵制〟は歴史的に〝民主主義〟を支える道具であり体制でした。彼らは〝徴兵制〟が平和主義に逆行するものである、という考え方を持っていません。


近代的徴兵制度はフランス革命以降〝国家の主権者は国民一人一人だから、国家を防衛する義務は国民一人一人である〟という考え方です。1798年、総ての国民は兵士である、祖国防衛の義務がある、と法律で決めました。


ところが1989年、ベルリンの壁が崩壊し、1991年にはソヴィエト連邦とうい共産主義国家が崩壊しました。これで「冷戦の脅威」がなくなったと考えました。

徴兵制国1993.png


NATOに加盟している28か国を例にとると、1990年代から2000年代にかけて「冷戦」の終結に伴い次々と徴兵制を廃止し、2010年12月時点でNATO加盟国において徴兵制を採用している国はエストニア、トルコ、ギリシャ、デンマーク、ノルウェーの5か国にまで減少しています。


ところが、2013年に徴兵制を廃止したウクライナでは、翌年2014年に発生したロシアのクリミア侵攻の後に徴兵制が復活しました。欧米はロシアへの経済的制裁を発表しました。この辺りから欧州のロシア脅威論が復活し徴兵制復活の流れが出てきました。

徴兵制国2014.JPG


この頃、西欧諸国ではイスラム過激主義のテロが頻発しました。フランスでは今日までに230人以上がテロの犠牲となっています。また2017年、トランプ大統領の出現は〝America First〟でして内向きです。西欧諸国は、もはやNATOは我々を守ってくれないのでは、と懐疑的になっています。

ロシアの脅威は日本ではあまり報じられませんが(報道しない自由で)、

❖ 2008年、ジョージア侵攻、お相撲さんの「栃ノ心」の出身国です。
❖ 2014年、クリミア半島併合
❖ 黒海・バルト海でNATO軍への威嚇行動
❖ 英仏海峡でロシア軍機が編隊飛行

フランスやドイツでも徴兵制の復活が議論されています。フランスは「テロの脅威に備える」、および「国民の団結を強める」が理由です。欧州では平均して60%、スウェーデンでは70%が徴兵制賛成です。


もっとも現在の軍隊はHi-tech化していますので、1年や2年の入隊では戦力になりません。むしろ足纏でしょう。イラク戦争の時も問題となりましたが、民間企業による傭兵、つまり軍隊の外注化も進んでいるようです。日本にいるとこんなお話しは〝蚊帳の外〟です。

徴兵制国2018.JPG



最近は行き過ぎたEU:欧州連合による無国籍化やグローバル化の反動により、Identity Crisis:自己喪失、「自分は何なのか」「自分にはこの社会で生きていく能力があるのか」という疑問にぶつかり、心理的な危機状況に陥る人が見受けられるようです。

自分の国を取り戻したいと思う人が増えつつあるのだそうです。これも徴兵制を容認する遠因となっています。


それにしても日本国の国会は見るも無残ですね。国境が毎日侵略されそうになっていても知らん顔です。

※写真は渋谷電視台(別名NHK)の〝キャッチ!世界のトップニュース〟から、少し修正しています。



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備前・旭川の憂鬱 (「世論調査の意味するところ」 18-57) [日記・雑感]


オールド・メディアの「世論調査」にズーーと疑問を持っています。

当blogでも「世論調査が当てにならなくなってきた」〝 http://ironbridge-uk.blog.so-net.ne.jp/2018-04-10 〟少し古いですが「地方議会の不祥事」〝 http://ironbridge-uk.blog.so-net.ne.jp/2014-08-07 〟でupしました。


2018年6月24日 18:04の【日経・テレ東調査】によりますと、

◎内閣支持52%、不支持42%
◎支持:男56%、女45%
◎加計理事長の面会否定「[納得]できない」70%、「[納得]できる」20%
◎文書改ざん問題「決着した」18%、「決着していない」75%

という結果が配信されました。最近の他社の調査もほぼ同様の結果です。

要するにこの調査結果を筆者は理解できません。するとTwitterに〝タクラミックス〟さんが当を得た投稿をされていました。筆者には[納得]のできるものでした。



タクラミックス@takuramix 午前0:48 · 2018年6月22日
マスコミが世論調査で、モリカケに国民は[納得]していないという結果が出たと、よく言われるんだが、同じ世論調査で、ぜひ「野党のモリカケ追求の姿勢と成果に[納得]しているか?」も聞いてほしいものだ。どんな結果が出るだろうか?興味があるし、野党にとっても有益だと思う。

全く同感です。[納得]は福島原発事故のよる〝風評〟も全く同じ構図です。食品や居住環境がいくら〝科学的に安全だ〟と言っても[納得]しない、安心できない、という。


以下、タクラミックスさんのthreadです。(完全にコピペです。原文は口語体です。)

…モリカケに世間が[納得]しとらんのはよく分かる。[納得]なんてするワケが無い。[納得]というものは、正しいかどうか、事実かどうか、などとは別物だからねぇ…。実際、世の中、[納得]出来ん話だらけでしょ。それぞれの人で[納得]出来んものも様々だし。[納得]ってのが、求めるべきものなのかね?

「忖度」も全く同じ構造の基にあります。世の中、天地左右、総て「忖度」だらけです。〝気が利く〟は究極の「忖度」と思います。


…[納得]する事、[納得]される事にあまりにも振り回されすぎると、身動きが取れなくなるよ。昨今の筋違いのクレームに右往左往してる例とか、科学的に決着ついてる事なのに「[納得]できない」の一言で予防できないとか救済が遅れるとか、あのあたりは[納得]が呪い化した例でしょ?


次は少し論点の転換があります。藤原正彦「国家の品格」にも同じ論調が見受けられます。

…昔、「人をなぜ殺してはいけないのか」って話が盛り上がったんだけど、あれなんかも、どうしても[納得]しない奴は、どこまで言い聞かせても[納得]しないんだよ。その中で自分の「人を殺したい」って欲望には何の理由もなく[納得]しやがるでしょうが。 [納得]なんてのは、そういうもんですよ。

…お前が[納得]しなくても、それは駄目だ。まず、駄目なんだってのは理解して、駄目な事はしないって前提で考えるんならいいけどさ、自分が[納得]出来なかったら人を殺してもいいのかも…みたいな思い違いした上で、頭の中で「人を殺すのはなぜいけないの?」なんて考えよったら気が狂うぞと、私なら言う

そして結論としましては、

…なんやろな…自分が[納得]するかどうかってのを、優先されるべき事だって勘違いが世間に蔓延しとりゃせんかね?個々人の[納得]が最優先される社会なんてグチャグチャに混乱してぶっ壊れていくだけだぞ。

学会、言論界を支配している「老害」達は(勿論「老害」でない方も散見されますが)即刻若者に主権を譲るべきです。「老害」達は未来に責任がありませんから...



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備前・旭川の憂鬱 (「『平家物語』〝沙羅双樹の花〟のお粗末」 18-56) [日記・雑感]


〝祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり〝沙羅双樹の花〟の色、盛者必衰の理をあらはす。驕れる者久しからず、ただ春の夜の夢の如し。猛き人もつひには滅びぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。〟

<注 釈> 新 日本古典文学大系『平家物語』岩波書店 より
祇園精舎とは古代インドの須達長者という富豪が、仏陀(釈迦)のために建立した寺院であり、その寺の鐘の音はすべてのものが移りゆき滅んでいくという諸行無常の響きを持っている。

仏陀が入滅する時に生えていた〝沙羅双樹の花〟の色も、栄えた者はいずれ必ず滅びゆくという無常を示している。

今、驕っている者もその隆盛の時期は長くない、ただ春の夜の束の間の夢のようなものだ。強力に見える人間も最後には滅びてしまうのだ、ただ風の前で吹き飛ばされていく塵のようなものに過ぎない。



邪心が多い(多すぎる?) 筆者でも時々「諸行無常」を真面に感じる齢となりました。高校の「古文」で習った『平家物語』、この中で〝沙羅双樹の花〟これは一体全体どんな「花」なのかと漠然と思っていました。図書館で調べるとか、ググれば直ぐにでも見つかると思いますが、理由もなく時間だけが過ぎました。


ところが倉敷の「藤戸寺」の境内に〝沙羅双樹の花〟が咲いているとの情報がありました。

この「藤戸寺」、源平合戦の「藤戸の戦い」の場所に建立されているお寺です。まさに『平家物語』のシーン、その中にありまして、余りにも歴史の環境がそろいすぎたお寺でして〝沙羅双樹の花〟この花を観賞に出かけました。

瀬戸大橋線茶屋町駅からですと車で7-8分でしょうか。岡山市内からは40分程度です。


藤戸寺の正面です。

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そして〝沙羅双樹の花〟です。

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〝日本では「夏椿」を「沙羅双樹」とし、椿に似た白く美しい花が、6-7月頃に咲く〟と藤戸寺の説明板にあります。

この冒頭の〝日本では「夏椿」を「沙羅双樹」とし〟の〝とし〟が引っ掛かりました。

では本当のお釈迦様の〝沙羅双樹〟はどんな花なんだ!?と。



帰宅後、ググってみました。〝沙羅双樹〟の実際は以下のようです。

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沙羅双樹とは、釈迦の病床に、四方に二本ずつ相対して生えていたという木のことです。沙羅双樹は、インド原産の花で日本の国内では温室などで栽培されますが、生育は簡単ではないようです。

そのため寺院では、ツバキ科のナツツバキを植えることが多くなっています。

こうした寺院のナツツバキを沙羅双樹と呼ぶこともありますが、実際には違う植物です。『平家物語』の冒頭の句は、ナツツバキのことを詠んだものだといわれています。

〝沙羅の樹〟は東インドでは、高さ30メートル以上にもなる大きな木です。

3月中旬には白い花が咲き、香りも強いといいます。木材としてはラワン材として知られていて、耐久性に優れているため高級素材になっているといいます。
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「季節の花300」に新宿御苑にある本物の〝沙羅の樹〟がup されています。撮影場所::新宿区新宿御苑、とありますので、これが本物であろうと思います。

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お粗末の一言です。



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備前・旭川の憂鬱 (「梅雨の晴間」 18-55) [日記・雑感]


梅雨の晴間の夕方です。気温以上に暑く感じます。年寄りは歩くのが一番コストがかからず、健康維持ができるのだそうです。ですから梅雨の晴間は歩くこととなります。

さて今日は「ゴイサギ」です。いつものように中州や堤防の近づけない場所ではなく、今日はかなり接近できる場所にボーと佇んでいました。夕食の餌はこれからでしょうか!?


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さらに近付くとさすがに飛んで行きました。


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向こう岸で川面を注視しています。モデル料を払わなかったので飛んで行きました。


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少し上流に歩きました。あれれ!?黒いものが数羽、中州にいます。


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これはカワウですね。河川で漁業をされている方からは嫌われ者です。まさに「烏合の衆」ですかね。


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夕食も終り、毛繕いをしていますね。


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三脚を持参していませんでしたので、ピント外れですね。



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備前・旭川の憂鬱 (「昭和の企業文化との決別」 18-54) [日記・雑感]


佐々木俊尚さんが興味深いtweetをされています。

いまだメール・電話・ファクス多いなあという印象のまとめ。コミュニケーションの面倒さという障壁の認識も広がってほしい。/IT企業「メール、電話は全部Slack、紙とペン、 パワポ使ってない」昭和企業「1日2時間メール打ってバカほど電話し会議はパワポに手書きで書き込み」

togetter〝 https://togetter.com/li/1237059 〟で投稿を編集、キュレーションされています。


先ずはトリガーとなるtweetです。原文のコピペです。

IT企業に2か月ほどお邪魔になってわかったこと:2018/06
・Eメール一度も使ってない (全部Slack)
・電話一度も使ってない (全部Slack)
・紙とペン一度も使ってない (全部PC・スマホ)
・パワポ一度も使ってない (Confluence や Box Notes で事足りる。社内向け資料を何時間もかけてオシャレにする必要ない)

Slack:スチュワート・バターフィールドによって開発された「チームコミュニケーションツール」 いわゆるアプリです (筆者注)。


筆者はこの投稿内容の〝話半分〟でも素晴らしいと思います。特に「社内向け資料を何時間もかけてオシャレにする必要ない」には〝大いに我が意を得たり〟です。


このtweetに対する反応RT:retweetは下記の通りです。原文のコピペです。

❖ 大手電機メーカからベンチャーに転職した自分も、確かにこのレベルの驚きを経験した。
Slackってアプリも転職して初めて知った。
スケジュール共有はgoogleカレンダー。タスク管理はtrelloで簡単に可視化。技術共有はkibelaでwiki形式で見やすく残す。他社とのやりとりでは電話や印刷を使うけどね。

❖ 弊社(一応IT企業らしい)
・基本はメール
・メールが嫌な人も多くて電話も多い。偉い人はずっと何十分も電話してる
・紙とペンはまぁ必要。だって資料の文字が小さすぎて読めないから。
・パワポは基本。ConfluenceやBoxNoteを使ってる人は0.1%もいない。

❖ 紙とペンを一度も使ってない,に衝撃.昔「OA化」で「ペーパーレス」を目指した時代にかえって紙の消費量が増えたということがあったかと思いますが隔世の感があります

❖ 工場系企業に2か月ほどお邪魔になってわかったこと:
・Eメールクッソくる(全部ccに入れられる)
・電話クッソくる(新入社員の俺が取る)
・紙とペンクッソ使う(全部印刷)
・パワポ一度も使ってない(全部Excel方眼紙に書いて印刷配布)

❖ こういうIT企業に勤めるのが夢でした…うちもIT企業なのに『母体が歴史のあるお堅い会社だから』といって誰も変革しようとしてなくて、事務は営業が馬力でカバー、プリンターはフル稼働(カラーとモノクロの価格差も分かってない)天候が何でもとりあえず出社、残業。やばすぎ

❖ こういう会社で働きたいなぁ
こっちの方が断然仕事が楽しくなりそうだしやる気出そう

❖ せめてpdfにしてデータで管理したいのにISOのせいで捨てられない紙束
効率的に動ける人たちのほうが生産性高いのにね
でも取引先が昭和みたいな人たちだと一気に通用しなくなるってのも大事なポイント



筆者のように長年企業で働いた者として、これらのretweet は大変に興味深いものがあります。昔を思い出して(苦笑)してしまいいました。

社内資料も、役所資料もそうでしょう。〝て・に・を・は〟のチェック、〝図・絵〟が見難い、そして極め付けが〝両論併記〟と〝結論の非(避)決定〟すなわち〝先送り〟です。

これを改めなければ日本の企業の労働生産性は向上しないばかりか、先端技術の開発も益々遅れをとります。



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備前・旭川の憂鬱 (ソーラー・パネル 18-53) [日記・雑感]


2011年の「東日本大震災」以来、再生可能エネルギーを主電源にしようと〝F I T:Feed-in Tariff〟エネルギーの買い取り価格(タリフ)制度を法律で定めて、汎用化を推進しました。

ご家庭でも導入が図られ、街を歩くと屋根に「ソーラー・パネル」を多く見受けられます。買取価格は以下のように推移しています。平均して〝40%以上〟も低下しています。

<10 kW未満:大凡家庭用>
2012年 42 円/kWh ⇒ 2018年 26 円/kWh 

<10 kW以上>
2012年 40 円/kWh ⇒ 2018年 18 円/kWh


SNS上で見つけた「ソーラー・パネル」の設置状況をご覧ください。


フランスのTOTAL(トタール)社です。設置場所は不明です。

TOTAL.png


ドイツの例です。

ドイツソーラーPV.png


日本の例ですが、先ずは群馬県です。

北関東上州.jpg


次は同じく群馬県・八瀬川です。

八瀬川_群馬県.jpg


次は岩手県・花泉町です。

岩手県花泉町.jpg


西日本も沢山あるはずですが、偶々見つけることができませんでした。ヨーロッパが地形的に広大な平地に大規模で設置されているようです。しかし、日本では山間部を切り拓いたり、空き地を利用していますので、見た感じは〝不安定〟です。


「ソーラー・パネル」も装置の寿命があります。本体はよく判りませんが10数年でしょうか!?インバーターは10年と言われています。その頃は投資効果がなくなり、その先は以下のフォトのようにならない事を祈ります。


「ソーラー・パネル」は、GaAs(ガリウムヒ素)やCdTe(カドミウムとテルル)といった環境汚染物質を含んでいます。それゆえ、原発だけではなく「ソーラー・パネル」も〝トイレのないマンション〟になります。


廃棄ソーラーPV1.jpg



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備前・旭川の憂鬱 (カナダ・シャルルボワ G7サミット 18-51) [日記・雑感]


今回のサミット(第44回) はカナダのケベック州シャルルボワにあるラ・マルベイの町で開催されました。

筆者は以前よりこのサミットの意義は20世紀で終了したと思っています。21世紀になって世の中がすっかり変わり、G7("Group of Seven"の略) 主要(先進)7か国首脳会議で決めても、それに従う、あるいは強制できる環境・雰囲気ではなくなっています。すなわち〝G7〟以外の国々の「力」が相対的に高くなったからです。

同様に「国連(United Nation) も全く同じです。ISISを筆頭に軍事環境は全く変わっています。


しかしながら今朝、2018年6月10日、の報道にはびっくりしました。先ずBloombergの配信です。
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「トランプ大統領:G7首脳宣言を承認しないよう米当局者に指示」 Sarah McGregor、Jennifer Epstein 2018年6月10日 9:09 JST トランプ米大統領は9日、米当局者に主要7カ国首脳会議(G7サミット)の首脳宣言を承認しないよう指示したと述べるとともに、カナダのトルドー首相がサミット閉幕時の記者会見で「誤った発言」を行ったと批判した。 同大統領は「カナダ首相の記者会見での誤った発言やカナダが米国の農家や労働者、企業に巨額の関税を賦課しているという事実に基づき、われわれが米国市場に殺到する自動車への関税を検討している中で、私は米国の代表に首脳宣言を承認しないよう指示した」とツイートした。
原題:Trump Orders Officials Not to Endorse G-7’s Final Statement(抜粋)
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日本のオールドメディアも少し遅れて
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【シャルルボワ・時事】トランプ米大統領は、ツイッターで、カナダのトルドー首相の議長国会見の内容に不満を示し、先進7カ国(G7)首脳コミュニケを承認しないよう米政権幹部に指示したことを明らかにした。 大統領は「米市場に大量に流入する自動車への関税を検討しており、コミュニケを承認しないよう指示した」と指摘した。(2018/06/10-09:30)
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さすがトランプ大統領です。その実態は日本のオールド・メディア:MSMでは報道されていないのではないかと思います。筆者は勿論、総てを調べてはいません。

net環境では、あのユーラシア・グループ(Eurasia Group)のイアン・ブレマー(Ian Bremmer)さんが、すかさずTweetされています。以下TLを紹介します。

ian bremmer@ianbremmer
How The West Was Lost〝西洋の価値が如何に失われたか〟
It’s clear Trump doesn’t see these leaders as long term allies. Or friends.
それは明らかです。トランプ(呼び捨て)は長い間の同盟国、あるいは友達として、これらの指導者と会い対していない。


これを端的に表現した写真があります。極めて興味深いですね(苦笑)。
<追伸>この写真はジャーナリストの〝ビル・パルマーさん〟が撮影したものです。やっと原本が判明。


G7_Canada.jpg


これに台詞を付けています。実際に現場に居合せたような台詞です。

The Eyes of Texas@bonja1
メルケル母さんに詰め寄られているトランプ父さんの図。
「あのね、あんた!人の話聞いてんの?」
「ンー?はいはい…」
安倍総理「やれやれ…」

続いて、WTOルールに反対するトランプ大統領が「シンゾーまとめてくれないか?」の一声でWTOルールの見直しも含めて各国が協調するとまとめ上げた。安倍ちゃんの役割が目立つ会合だった、とあります。


今回のカナダG7サミットは〝G5-日本vs米国〟の構図だったようです。この構図はよく理解できます。日本のオールド・メディア:MSMのいい加減な報道を見たり聞いたりしていると、本当にバカになりますね。


先ほどのian bremmer@ianbremmerに対する(返信)の一部です。

Daniel Salt@danieljohnsalt
I think that started about 30 years ago when the globalists decided it would be a great idea to dismantle our industrial base and shift it to China etc regardless of the economic and social damage it did.
グローバリストは、経済的・社会的ダメージにかかわらず、産業基盤を解体して中国に移転することが良い考えだと約30年前に始めたと思います。


これはトランプ大統領のコアーな支持者のご発言でしょうか。根柢に理屈抜きの〝グローバリズム〟反対の方々がいらっしゃいます。ここが〝肝〟です。


今回のサミットに対しては、やはりBBCが世界全体を俯瞰した論考を発信しています。可能な限り広くmediaをチェックしたいものです。

「G7サミット開幕 トランプ氏、貿易問題とロシア処遇めぐり孤立」 BBC
http://www.bbc.com/japanese/44422601

今年のG7サミットの5つのテーマは以下の通り――。
❖ 包括的な経済成長
❖ 性平等と女性のエンパワーメント(権限委譲や地位向上、活躍支援)
❖ 世界平和と安全保障
❖ 未来の雇用
❖ 気候変動と海洋

〝拉致〟はサイドメニューでした。


<参考>
冷戦下の1973年の〝オイルショック〟と、それに続く〝世界不況〟に起源を持つ。これを解決策を協議する場として、アメリカで、西側諸国(ヨーロッパ諸国、アメリカ、日本)の財務大臣級が集まり、経済的課題を討議する会議「ライブラリーグループ」がまず生まれた。

1975年に、フランス大統領ヴァレリー・ジスカール・デスタンはライブラリーグループメンバーに西ドイツを加えた〝工業化された4つの主要民主主義国〟の首脳をフランスのランブイエに招待し、フランスを含めて5カ国ではじめての首脳会議を開催し、定期的に首脳会議を持つことを提案した。
このときの出席者は、主催国を交代しつつ年に一回会議を持つことに合意した。こうしていわゆる「G5」が生まれた。

しかし、これを不服としたイタリアの首相が第1回会議に乗り込んで来た為、イタリアを加えG6となる。

しかし、これでは欧州に偏る為、翌年のプエルトリコの首都サンフアンでのサミットでアメリカのジェラルド・フォード大統領の要請によりカナダが参加したことにより、「G7」となる。

また、ソ連解体の翌年の92年のミュンヘンサミットでは、ロシアのエリティン大統領がオブザーバーとして招かれ、94年以降はロシアが政治問題の議論に参加。
97年のデンバーサミットからは正式加入してG8となり、名称も主要国首脳会となった。しかし、2014に起きたロシアのクリミア併合を受け、ロシアは参加資格を停止された。

最近の日本での開催は2017年の〝第42回 伊勢志摩サミット〟です。



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備前・旭川の憂鬱 (犬の起源 18-50) [日記・雑感]

筆者は「いぬ」派です。当blogでも、その共同生活を投稿、10数回にわたり連載をしました。

最近「Newton」という月刊誌を買い求めました。それは〝宇宙を支配する数式〟に興味を持ったからです。

4-5年前、渋谷電視台(別名NHK)がBSで「神の数式」という番組を4回にわたり放映しました。わかった気にはさせてくれましたが、全く記憶に残りませんでした。もちろん筆者の知的能力が著しく欠落していたからです。それでも懲りずに再挑戦です。


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黄色で囲った記事「宇宙を支配する数式」です。

ところがなんと「いぬ」のお話しも掲載されているではありませんか!淡い青色で囲った記事「犬の知られざる能力」です。その内容のごく一部は、営業妨害にならない程度に

<特別なコミュニケーション能力>

<犬は狼よりも〝他より上手〟に進化した。おそれを知らない狼が、ある日、人と出会った?>


そしてここからが傑作です。筆者はそのイラストを見ながら笑い転げてしましました。


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人間をこわがりにくい性質をもった個体や集団が、同じように見知らぬものをこわがりにくい性質をもつ人間と出会って、共に進化をとげたというのである、と。

淡い青色で囲った「左の狼」と「右の狼」のイラストをご覧ください。再度笑えて来ました。




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備前・旭川の憂鬱 (「報道の自由」ランキング再考 18-49) [日記・雑感]


以前より「報道の自由」ランキングには違和感を禁じ得ませんでした。最近でも拙blog「世界で最も腐敗が少ない国ベスト20」〝http://ironbridge-uk.blog.so-net.ne.jp/2018-03-01〟にup-loadしました。

「世論 (せろん)」は英語では〝popular sentiment〟「輿論 (よろん)」は〝public opinion〟と説明された佐藤卓己さん(京都大学大学院教育学研究科教授) が〝Newsweek 日本版 2018年2月22日〟に投稿された論考は、筆者に対して〝説得力〟がありましたので抜粋して紹介します。

この言説の元ネタは、論壇誌「アステイオン 」85号(公益財団法人サントリー文化財団・アステイオン編集委員会編、CCCメディアハウス、2017年11月29日発行)だそうです。


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世界報道自由ランキングの順位は61位(2015年度)、72位(2016年度)と順位を年々下げている。果たして安倍政権のメディアに対する姿勢に原因があるのか、それとも内閣支持率で空気を読むメディアの自己規制に問題があるのか――。「この順位に驚かない」から論考ははじまります。

2016年8月21日、「伝説のジャーナリスト」むのたけじ(本名・武野武治)が101歳で亡くなった。1940年に朝日新聞社に入社したむのさんは従軍記者として活躍、むのさんはかつて、戦時中の朝日新聞社の空気をこう振り返っている。検閲官が社に来た記憶はない。軍部におもねる記者は一割に満たなかった。残る9割は自己規制で筆を曲げた。

「報道の自由度ランキング」は、正確には「世界報道自由ランキング」Worldwide press freedom indexという。パリに本部を置くNGO「国境なき記者団」Reporters Without Bordersが2002年以降、2011年をのぞいて毎年発行している。

私は後述する理由からこの順位に驚かないが、せいぜい20位台あたりが妥当なところだろうとは感じていた。この発表の直前に読んだ『中央公論』同五月号の特集「ニッポンの実力」で「国際競争力27位、労働生産性21位、民主主義指標23位」が強調されていたこともある。

私と同様、この「報道の自由度ランキング」に違和感をもったジャーナリストは少なくなかったようである。

 また、2016年5月4日付『朝日新聞』の「天声人語」も、このランキングで中国政府が言論弾圧を行っている香港(69位)よりも日本の方が低いことに「驚いた」といい、「西欧中心の見方ではないかと思う」と疑念を呈している。

世論調査の数字が単独の点(ポイント)で意味をもたないように、「報道の自由度ランキング」も順位そのものではなく変動の線(ライン)として読むべきである。日本の順位は2003年(小泉純一郎内閣)の44位、2010年(鳩山由紀夫内閣)の11位、2016年(安倍晋三内閣)の72位と大きく変動するが、この時期に「ジャーナリストに対する暴力の威嚇・行使」の量的拡大やメディア法制に大きな変化があったわけではない。

つまり、この変化の要因は専門家の体感自由、主にメディア報道に由来する印象に大きく左右されているわけである。

2009年と10年は報道の「自由度が高く」、その前後の8年と12年も「比較的高い」と高評価されているが、この時期はすっぽり民主党政権期に重なる。鳩山内閣、菅内閣、野田内閣とも内閣支持率は急速に低下、低迷しており、新聞もテレビも「自由に」政権批判を全面展開できた。ジャーナリストの体感自由が高まったのは当然かもしれない。


報道の自由度trend.jpg
筆者が政権を加筆しました。


自主規制と自己検閲 、一方、「国境なき記者団」は日本の「報道の自由度」下落の要因として、特定秘密保護法などの影響で日本の報道が自己検閲状況に陥っていることを挙げている。

しかし、「自己検閲」をいうのであれば、それは近年に始まったわけでも、また安倍政権で急に強化されたわけでもない。そもそも特定秘密保護法にしてからが、その法案を準備したのは民主党の菅内閣である。

2010年9月の尖閣諸島付近での中国漁船衝突事件の映像流出に対処する法整備が直接の動機だった。「自己検閲」状況が進んだとしても、それは特定秘密保護法制定よりも先に述べた内閣支持率政治の影響の方が大きいと見るべきだろう。

結局、「報道の自由度」を左右した専門家アンケートの回答も論理的な判断というより、ときどきの政治感情、いわゆる「空気」に左右されたものと言えよう。誰が専門家として選ばれているのかは開示されていないが、日本の場合、「報道の自由」への期待値が極めて高いジャーナリストが選ばれた可能性が高い。

このように「報道の自由」が法的に規制されていない日本においては、専門家の自由への期待値は最大化されている。その高い期待水準で現状を評価すれば、その満足度が低く出ても仕方がない。期待値と満足度が逆相関になることは容易に想像がつくはずだ。
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全文をご覧になりたい方は〝https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/02/post-7031.php〟を参照ください。



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