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備前・旭川の憂鬱 (最近のトランプ大統領 19-110) [日記・雑感]


トランプ大統領は、メディアでは全く評判が悪いです。ご承知の通り、洋の東西を問わずリベラル系には徹底的に叩かれています。

しかしながら40数%の岩盤支持層があります。日本やアメリカでもリベラル系の方々は兎に角トランプ大統領が〝嫌い〟ですから、彼に対する悪材料を恣意的に発信しますので、場合によっては一般人に間違った判断をさせてしまいます。


メディアとは直接関係ない、アメリカン大学の歴史学者アラン・リットマン教授や、政治予測の専門家として知られるイェール大学の レイ・フェア教授は2020年の選挙で、トランプ氏が約54%得票し大差で勝つと主張しています。この54%という数字は、CNNの最新世論調査結果と呼応するそうです。CNNはトランプ大統領の天敵ですがね。


話しは「シリア内戦」の終息に飛びます。トランプ大統領が誰にも相談せず、トルコ・エルドワン大統領に直接電話し〝アメリカ軍は即刻退去する〟と連絡し、その通り退去命令を出しました。多分ロシア・プーチン大統領へも了解を取ったものと思われrます。

ISISと戦った〝クルド人〟に対するトランプ大統領の措置を見ていますと、クルド人は不憫だな!とつくづく思います。さりとて筆者に何ができるかと言えば〝皆無〟です。クルド人に関しましては、拙blog https://ironbridge-uk.blog.ss-blog.jp/2017-10-01 をご笑覧ください。


一方、日本国にとってメンドクサイ〝韓国〟ですが、トランプ大統領は〝不気味〟なほど静かです。ウクライナ疑惑にトランプ大統領が没頭している可能性も考えられますが...

トランプ大統領は何か思い付くと、場所・時間を問わず直ぐにTwitterで物事を忖度せず発信していますが、こと韓国に関しては沈黙です。日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄が迫っていますが、当の本人からは何の反応もありません。


北朝鮮に関してはトランプ大統領は〝金正恩はいいやつだ、話ができる〟と周囲は完全に白けていても、持ち上げて続けています。金正恩もこれに呼応するかのように〝トランプ大統領の側近が悪い、トランプ大統領だけと話がしたい〟と言っています。

トランプ大統領は〝今までのイスタブリッシメント・既得権益支配層や慣習に捉われない政治を志向して行く〟と2016年のキャンペーン中に主張していましたので「公約」通り、と言えばその通りです。


そのトランプ大統領の「公約」ですが、悪名高い「公約1:メキシコ-米国間へのグレートウォール建設」から、「公約39:アフガニスタンでの米軍維持」まで〝39〟もあります。その中に「公約30:アメリカ軍再構築」があります。

これはキャンペーン中に〝大統領就任後の軍事政策を発表、米陸軍の規模を46万人(予算要求ベース)から54万人に増強、海兵隊を24大隊から36大隊に、海軍の艦船などを約300隻から350隻に増やすと表明した。〟とあります。

その一方〝「我々がとてつもない安全保障を提供しているドイツや日本、韓国、サウジアラビアのような国に、もっと対価を払うよう謹んで求める」と発言。日本などの同盟国に駐留米軍の経費負担を増やすよう改めて求めた。〟とあります。

トランプ大統領は「同盟は金がかかる」と言っているようです。これが問題でして、彼は総ての事象をdeal:取引き、すなわち「お金」で考えます。NATOや日本へもさらなる防衛費負担の増額、GDP比2%を求めていますし、現在韓国へも今までの5倍の防衛費負担を求めています。


一昔前の「アメリカの価値」、自由と民主主義・法治主義・人権といった価値を共有するための同盟ではなくなってしまったようです。これを理解すると、何故にトランプ大統領が日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄に興味が無いと判ります。

それよりも、勿論筆者のような〝ど素人〟でも、トランプ大統領は「公約30:アメリカ軍再構築」を実現するには〝在韓米軍を完全に撤退したい〟と考えていると思います。撤退すれば、アメリカ兵の血を流さずに済みますし、在韓米軍の費用も〝ゼロ〟になります。

在韓米軍を撤退するには、北朝鮮のミサイルがアメリカに飛んで来なければそれでいい訳でして、アメリカにとって〝北朝鮮の脅威がなくなればいい〟となります。韓国と北朝鮮の関係には興味がありません。チャイナと北、あるいはロシアと北が蔓んでいても関係ありません。「アメリカの価値」なんかどうでもいいのです。

木村太郎さんに言わせると、アメリカは〝今まではネオコン:新自由主義の御旗、自由と民主主義で「外」へ出て行く多国間主義であったが、トランプ大統領はペイリオコン:paleo-conservative伝統的保守主義で内に籠る方向だ〟そうです。他国はどうでもいいですよ!となります。

アメリカは人口も3億人以上いますので国内消費でお金を回せますし、シェールオイル・ガスでエネルギーも自給自足できる、国外に出て行く理由が無いということです。


そう考えるとトランプ大統領が北のヤクザ・金正恩と仲良くしたい理由が少しは理解できるように思います。

この事実は我が日本国にとって大変な事態です。日米安保条約があれば総てが上手く行く!といったことが幻想に帰します。日本国はこれを契機に「自立した国」になるチャンスが到来しています。



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