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備前・旭川の憂鬱 (環境原理主義者 19-22) [日記・雑感]


筆者は環境技術の専門家ではありませんが、現役時代は技術者の端くれでした。それだからだけが理由ではありませんが、従来より〝地球温暖化〟には懐疑的です。もちろん、今でも...

昨年2018年12月、国連のCOP24(気候変動枠組み条約の第24回締約国会議)が、ポーランドで開催されました。そこでIPCC:Intergovernmental Panel on Climate Change 国連気候変動に関する政府間パネルは、2030年から2052年までに地球の平均気温が産業革命前に比べて1.5℃上昇するおそれが強いと警告したそうです。


今回の会議でNGOなどが標的にしたのは「石炭火力発電所」でした。街頭ではデモ隊が〝石炭火力を閉鎖しろ〟というプラカードを掲げ、アメリカが最新の石炭火力技術を説明する会場には、過激な環境団体が詰めかけて暴れたようです。

「化石燃料を減らして再生可能エネルギーにしろ」というのは錯覚です。太陽光発電所の設備利用率は、アメリカ・ネバタ州のように晴天が続く砂漠地帯でもせいぜい〝13% (≒晴の日1,200h / 1年間8,760h)〟なので、その運転していない時間を補完する電源として化石燃料やその他の電源が当然必要となります。


話しは変わってアメリカです。

とにかく恣意的で予想のできないトランプ大統領に耳目が集中していますが、昨年の中間選挙では下院議員に〝新顔〟が沢山当選しました。その中で最近注目されたのが〝グリーン・ニューディール法案〟を提唱する最年少の女性下院議員として当選した「オカシオコルテス:Ocasio-Cortez下院議員」です。

オカシオコルテス:Ocasio-Cortez は民主党の政治家、活動家で、ニューヨーク市ブロンクス区出身、父親とプエルトリコ出身の母親を両親に持ちます。労働者階級の家庭で育ち、ボストン大学に進学して経済と国際関係を学んだそうです。1989年10月13日生まれで 、現在29歳の若さです。

この〝グリーン・ニューディール法案〟が曲者です。法案の主なポイントは以下のようです。broomberg web版を引用します。

◆再生可能エネルギーの著しい促進、全ての建造物を対象にエネルギーと水道効率を上げる設備
 更新
◆技術的に実現可能な限り、全米の交通システムを抜本的に見直し、ゼロ排気車や公的交通手段、
 高速鉄道への投資し、燃料を大量に消費する自動車や航空機の使用をゼロにする
◆技術的に実現可能な限り、環境汚染や温暖化ガス排出のないクリーンな製造業を促進
◆スマートグリッド(次世代送電網)の敷設や有害廃棄物の処理場整備などで気候変動の影響緩和


蛇足ですが、環境以外の法案も参照ください。

◇国による雇用の補償
◇国民皆保険に向けた改善と拡大
◇公立大学、職業専門学校の無償化
◇入国管理改革、移民税関捜査局:ICEの廃止

等々ありまして真っ向からトランプ大統領にケンカを吹っ掛けています。

このような過激な法案は、新人の彼女一人ではなく、エド・マーキー上院議員(民主、マサチューセッツ州)と共同でまとめたものでして、同法案は、環境対策の軌道修正を求める民主党内でも進歩派と穏健派の間に温度差があることを浮き彫りにしました。

何故に環境を重視する方々は、このように〝過激〟走るのでしょうか!?


昨年、筆者は〝地球温暖化を止める確実に止める技術はあるが、費用は効果に見合わない〟と言う言説「NEW TOYK POST web版」August 26, 2018を引用して、〝なんでもかんでも温暖化〟https://ironbridge-uk.blog.so-net.ne.jp/2018-09-04 をuploadしています。


環境を重視される方々は、環境先進国のドイツを見習え!と声高に仰います。ところがそのドイツ、褐炭(リグナイト)を大量に燃焼させています。その証拠が渋谷電視台(別名NHK)のBS3chの番組で、環境や地球温暖化とは全く異なる観点の番組「ウルトラ重機・究極の超巨大ワールド」2015/11/28 で紹介されています。

この褐炭の露天掘りが旧東ドイツで行われています。露天掘りの直ぐ横に「石炭火力発電所」が併設されています。


DSC01.JPG


この巨大マシーンは〝バケット・ホイール・エクスカベーター〟と呼ばれています。


DSC03.JPG


DSC04.JPG



「脱原発」で再エネ比率を高めたドイツでは石炭火力が増え、EU(ヨーロッパ連合)の2020年のCO2排出目標を放棄した、と言っています。これを明確に表しているのが「フラウンホーファー研究機構」が提供しているリアルタイムのドイツ国内の電力使用状況グラフです。


ドイツ電力イントラデイ for up.png


このグラフは2017/08/03から2017/08/14までの実際の発電です。右側が隠れていますので、グラフをクリック下さい。

Brown coal:褐炭 とHard coal:石炭 が再生可能エネルギーとほぼ同量であると判ります。さらに原発もしっかり稼働しています。まさにベースロード電源として機能しています。

現実を都合の良いデーターを摘み食いするのではなく〝全体〟を観察しましょう。



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