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備前・旭川の憂鬱 (「脱炭素」と「ウクライナ戦争」 22-56) [日記・雑感]


世の中、寝ても覚めても「脱炭素」です。

ここで云うところの「脱炭素」は広義でして、GX:グリーントランスフォーメーションや自然エネルギー:太陽光発電、風力発電、を含みます。さらにSDGsといった得体の知れない横文字も含みます。

当blogでも過去何度もuploadしてきました。そもそも〝地球温暖化〟は、今では新興宗教にも近い非合理的な活動となっています。

例えば、マイケル・ムーア氏も「脱炭素」に懐疑的でして、ドキュメンタリー映画「プラネット・オブ・ザ・ヒューマンズ:Planet of the Humans、人類の惑星)」で疑問を呈しておられます。https://ironbridge-uk.blog.ss-blog.jp/2021-08-12


そして〝地球温暖化〟と云う考え方を見境なく、すなわちカントリーリスクを顧みず極めて積極的に推進したのが、メディアの誉れ高いドイツのアンゲラ・メルケル前首相です。ドイツのLNGロシア依存率は、ウクライナ戦争直前には60%にも達していました。

それもパイプライン:ノルドストリームⅠ、同Ⅱでロシアとドイツは直結していますので、一度有事となると、ご承知のようにロシアの脅しの手段に使われ、全く機能しません。ノルドストリームⅡは完成直前の設備検査中にウクライナ戦争が始まり、全く使用されていません。その後、爆破事件もあり踏んだり蹴ったりの状況です。

ドイツはベースロード電源の一つである原発の廃棄を早々に決めてしまいましたので、有事には国民へのエネルギー、特に電気の供給保証ができなくなりました。今頃になって廃棄予定原発の稼働延期を画策しています。

さらに太陽光発電や風力発電を強力に進めました。この不安定電源を成立させるバックアップ電源である火力発電も「脱炭素」という事で〝諸悪の根源〟として廃止の方向を決めていますので、ドイツでは露天掘りの褐炭発電所も早晩廃棄の方向です。

いずれも、「地球温暖化」=「脱炭素」という狂信的活動の結果です。

このように政治体制を含むカントリーリスクの高い「資源独占国:ロシア」に〝エネルギー安全保障〟を任せてしまった政治の責任は極めて重いと思います。


いわれのない不当なウクライナ戦争は、ドイツや西欧の我が儘の「脱炭素」がもたらしたと云っても過言ではありません。

それにしても、プーチンのような【独裁者】は本当に身勝手な論理を組み立てます。一方的に「侵略」しておきながら、その侵略した結果を既定の事実として〝話〟を展開します。これを許すと大袈裟に言えば人類が築いてきた価値観・良識・常識が失われてしまい、世の中は無秩序になります。

ゼレンスキー大統領は12/21 アメリカの招待でワシントンを訪問しました。その時の演説の骨子をテレ東『日経プラス9サタデー』より引用します。

ぜレンスキー演説.JPG

AFP 2022/12/24発信によりますと〝ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領が同国によるウクライナ侵攻を初めて「戦争」と呼んだことを受け、米政府は23日、同氏を揶揄し、現実を認めてウクライナから軍を撤退させるよう呼び掛けた。〟

〝ロシア政府はこれまで、プーチン氏が2月に開始したウクライナ侵攻を「特別軍事作戦」と表現しており、当局が問題視する言葉の使用を禁ずる法律も制定している。しかしプーチン氏は22日の記者会見で、可能な限り早期に「戦争」を終結させたいと言明した。〟

この最後の〝可能な限り早期に「戦争」を終結させたいと言明した〟は、注意が必要です。かれの「停戦」の意味は、クリミアは勿論、国際法を違反して発出した〝東部4州併合〟を前提とした「停戦」であり、2014年クリミア併合以前のウクライナ領土を前提としたものではありません。

こんなものは国際社会もウクライナも飲めるはずがありません。しかしプーチンはこの飲めない条件下で、ウクライナは〝停戦交渉の意思がない〟と極めて身勝手な主張をしています。

前述のAFPですが〝プーチン氏の「戦争」発言をめぐっては、侵攻に反対しているロシア野党のニキータ・ユフェレフ(Nikita Yuferev)議員が同日、「フェイクニュース」を拡散したとして、プーチン氏に対して法的措置を取る意向を表明している。〟そうです。是非、実現をお願いしたいと思います。


ウォール・ストリート・ジャーナル日本版2022 / 12 /20 は以下の記事を発信しています。
〝2023年のウクライナ戦争、西側が決断すべきこと、ロシアのプーチン大統領は「意志の戦い」になお勝利すると考えている。

筆者のロバート・B・ゼーリック氏は、世界銀行総裁、米通商代表部(USTR)代表、国務副長官などを務めた方です。

〝2022年最大のサプライズは、ウクライナがロシアの軍事機構に恥をかかせたことだ。〟

〝ロシアの最初の攻撃に対抗した後、ウクライナの市民軍は北東部と南部で反転攻勢に出て、失われた領土を一部回復さえした。コメディアンからウクライナの大統領になったウォロディミル・ゼレンスキー氏はカリスマ的な戦争指導者となった。〟

〝歴史家は、このロシアとウクライナの戦争について、1991年に予想外に起きたソビエト連邦の平和的な終焉の名残だと言うかもしれない。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、ウクライナの独立と主権を決して認めてこなかった。この戦いと自身の立場を、ロシア史の流れの中で捉えている。〟

〝70歳を迎えたプーチン氏は、ウクライナが完全に西側に入ってしまう前に大ロシアを復活させる決意を固めている。昨年末、米国の使者がプーチン氏に攻撃しないよう警告したところ、同氏は「他に選択肢があるか」と答えたと、ある米情報当局者は筆者に語った。抵抗に遭えば、プーチン氏は攻勢を強めるだろう。〟

今のプーチンの頭の中を、同じくテレ東『日経プラス9サタデー』より引用します。

プーチンの苦悩.JPG

来年、できるだけ早期にウクライナ戦争が終結しすることを切に希望します。無責任発言ではありますが...



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(。・_・。)2k

今年も大変お世話になりました
新年も変わらぬお付き合いのほどよろしくお願いいたします

by (。・_・。)2k (2022-12-31 16:35) 

yam

喪中につき新年のご挨拶は差し控えさせていただきますが
今年も引き続きよろしくお願いいたします
by yam (2023-01-01 12:06) 

(。・_・。)2k

明けましておめでとうございます
今年もどうぞ よろしくお願いいたします

by (。・_・。)2k (2023-01-01 19:16)