SSブログ

備前・旭川の憂鬱 ( 若手演奏家のコンサート 23-36) [日記・雑感]


家内が (Political Correctnessから叱られるか?) リーフレットを持ってきました。それは『おかやまアーツフェスティバル2023』でして、プログラムは若手演奏家によるモーツァルトです。プロデュースは岡山県出身のバイオリニスト福田廉之介さんです。

スキャン_20231029 - 409.jpg

少し見にくいと思いますが、若手演奏家6名でして、新進気鋭と言って過言ではなさそうです。

スキャン_20231029 (2) - 409.jpg

会場はこの秋、鳴り物入りでグランドオープンした「岡山芸術創造劇場ハレノワ」の中劇場です。驚いたことに、一般席とユース席で、それぞれ3,000円と1,000円です。早速Ticketsを購入しました。

思い出しました。丁度30年前ドイツに出張した時のことです。ネッケル川上流の田舎町の公民館らしき会場でのミニコンサートに行きました。この時のことは当blog https://ironbridge-uk.blog.ss-blog.jp/2014-05-13 にuploadしています。

入場料は20DM(当時はユーロ€ではありません、ドイツマルクDMでした)でした。当時のレートは75円程度ですから、約3,000円です。この程度の入場料ですと、年金生活者の筆者でも参加可能です。

このような若手コンサートは、もっともっと一般化していいのではないか、と思います。もちろん日本固有の伝統芸能も同様です。若手の演奏家に演奏の場を与えたいと思います。ただし〝 AKB〟を除きます。



nice!(5)  コメント(0) 

備前・旭川の憂鬱 (〝中世欧州は「暗黒時代」であった〟のウソ 23-35) [日記・雑感]


現役時代、筆者はたまたまヨーロッパ、ラテンではない欧州とビジネスがありまして、20世紀末の10年間、毎年1回は渡欧していました。

海外とのビジネスを経験された方はご承知と思いますが、ビジネスランチやディナーが必須です。その時困るのが〝話題〟です。先輩から〝政治・宗教と下ネタは慎むように〟と言われていましたが、それでは英語力を差し措いていも「場」が持ちません。

そこで高校の世界史の知識に〝+α〟が必要と思いまして「にわか勉強」を決め込みました。無難な話題は歴史ですので、本屋で探したのが、阿部謹也著『ヨーロッパを見る視点』です。講演をtext化していますので読みやすいと思いました。

〝11世紀以前は日本と同様に贈与互酬、長幼の序等を重んじる「世間」が存在していたヨーロッパが、どのように個人を重視する社会に変わっていったのか。キリスト教と伝統社会の問題を通して、その成立過程をたどる。〟というものです。

その後、部署が変わり、海外とは無縁となりまして、筆者の欧州に関する〝知的好奇心〟は低下の一途でした。


ところが、[X:旧Twitter]で興味深い投稿を見つけました。それは、原本が[NATIONAL GEOGRAPHIC日本版サイト2023/06/08掲載]を、日経ビジネスWeb版2023/08/25が『不潔で不合理な「暗黒時代」中世ヨーロッパの4つの誤解 多様性があり芸術や学問が花開いた本当の姿を解説』として転載しました。

それを筆者が〝適当に〟アレンジして再々発信したいと思います。

といいますのも、筆者の学生時代はなにかと「唯物史観」のバイアスの掛かった見方、考え方で教えられています。例えば〝エジプトのピラミッドは奴隷が酷使されて作られたものである。〟とか〝江戸時代は封建的(ホーケンテキと記載する方が良いかも)で農民が年貢を取り立てられた暗黒の時代だった。〟というものです。

最近の研究では、前者は農閑期の公共事業ではなかったか?とか、江戸時代は一定量の年貢を納めれば、農民は自由に生活できた、とか、正反対の言説も見られます。


では「本題」である『不潔で不合理な「暗黒時代」中世ヨーロッパの4つの誤解 多様性があり芸術や学問が花開いた本当の姿を解説』2023/08/25版を見て行きましょう。

〝中世ヨーロッパ(およそ西暦500〜1500年)の真実を知れば、驚く人も多いのではないだろうか。〟

〝ルネサンスとそれに続く啓蒙思想が登場する前の時期は、一般にヨーロッパの「暗黒時代」だと認識されている。〟

〝後進的で、汚らしい身なりをしていて、原始的な技術しか持たず、ひどい迷信に囚われていた残酷な人々の時代、というわけだ。〟

〝しかし、実際の「暗黒時代」は、そうした認識とは程遠い世界だった。〟


<誤解1:中世の人々は不潔だった>
〝汚い服を身にまとい、体を洗わず、衛生観念が欠如していたという中世の人々に対する一般的なイメージは正しくない。実のところ、ヨーロッパの人々は、屋内でも屋外でも好んで沐浴をした。〟

〝彼らは家庭で石鹸を作って使用していただけでなく、浴場にもよく足を運んだ。浴場には公共のものや私設のもののほか、売春宿の隠れ蓑となっているものもあった。〟

〝さらに中世には、食事前の手洗いにまつわる複雑な儀式まで存在し、とりわけ貴族の間では盛んに行われた。手洗いの習慣は農民たちにもあった〟そうです。


<誤解2:世界が平らだと信じていた> 
〝中世の暗愚な人々は世界が平らだと信じ、船がその端から落ちてしまうのではないかと心配していたという俗説は根強く残っている。〟

〝これは明らかな誤解だ。地球が球体であることは、古代ギリシャ(紀元前12〜前9世紀)の時代から広く知られており、1492年にクリストファー・コロンブスが船で米大陸に到達するころには、彼らは比較的複雑な天文学や惑星に関する知識を持っていた。〟


<誤解3:人々には多様性がなく、偏狭だった>
〝旅行こそ現代ほど発達していなかったものの、人種、ジェンダー、さらには性の多様性も、中世社会の至るところに見られた。〟

〝カトリック教会は、同性愛は罪であると教えていたが、同性に惹かれる思いに対する人々の姿勢はさまざまだった。歴史家は、中世の美術や文学作品の中に、ジェンダー規範への抵抗や親しい同性間の関係が表現されていることを指摘している。〟

〝中世の女性たちは、だれもが家事労働に縛られていたわけではない。大半の女性にとって教育はまだ手の届かないものであったにもかかわらず、戦いの指導者や、音楽家、科学者、写本家、強力な政治の立役者として活躍した女性たちもいた。〟


<誤解4:不合理な「暗黒」の時代だった>
〝この俗説の起源はどうやら、一部の著作家が、「暗黒」という言葉をさまざまなものに対して使ったことにあるようだ。〟

〝たとえば14世紀の詩人は、自分が住んでいる地域の文学の質についての不満を表すときにこの言葉を用い、また16~17世紀のある歴史家は、数世紀前の時代に関する歴史資料がわずかしか見つからなかったことを根拠に、これを「暗黒時代」と呼んだ。〟

〝その暗いイメージとは裏腹に、中世には学問から技術、芸術に至るまで、さまざまなものが大きく発展した。史上初の眼鏡のほか、機械式時計、重量犂(すき)、活版印刷が生み出された。後の3つは、産業革命と啓蒙時代の到来を可能にした発明品だ。〟

〝また、火薬兵器によって戦争は後戻りできないほどの変化を遂げ、地図職人は驚くほど正確な世界地図を作り上げた。〟

〝また、ギルド(同業者の組合)の形成により、芸術家たちは、小作人から人々の羨望を集める職人へと地位を高め、彩色写本からタペストリー、彫刻に至るまで数多くの作品が誕生した。〟

〝ルネサンスが生まれる舞台を用意したのは中世の人々であり、彼ら自身もまた、大量の芸術作品の創造や、科学的革新、学問世界の再生という、3つの改革を成し遂げている。〟



おやおや、ジョウシキとは全く異なりますね。「中世」を「江戸時代」と読み替えてもいいぐらいですね。興味のお持ちの方は、前述の『[ナショナル ジオグラフィック日本版サイト2023年6月8日掲載]』をご覧ください。https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00292/071400236/



nice!(9)  コメント(0) 

備前・旭川の憂鬱 (最近の定番〝農場コスモス畑〟 23-34) [日記・雑感]


紛争地域の方々には本当に申し訳ないのですが、筆者は本日2023/10/15岡山県北・中国自動車道の北房(ほくぼう)ICすぐ近くにある「北房コスモスまつり」に行ってきました。岡山市内からは半日ドライブです。

約40万本のコスモスが咲くコスモス広場と、備中川に沿って全長5kmに及ぶコスモス街道が北房のまちを彩ります、というふれ込みです。最近では一般化した〝農場コスモス畑〟といったところです。もう少し経済効果を狙った食事やカフェが欲しいところです。

晴天には恵まれたのですが、ご覧のような空模様でして、「秋」ではありません。

DSC_01.jpg


〝農場コスモス畑〟の状況をご覧ください。まあまあと云った感じです。でも「秋」はしっかりと感じました。

DSC_02.jpg

DSC_03.jpg

DSC_04.jpg

DSC_05.jpg

DSC_06.jpg



nice!(8)  コメント(0) 

備前・旭川の憂鬱 (『William Morris展』 岡山県立美術館 23-33) [日記・雑感]


最近は美術館・博物館とも制限なく開催されますので、とっても行きやすくなりました。

本日は皆さんよくご存じの『William/Morris展』英国の風景とともにめぐるデザインの軌跡、へ行ってきました。岡山県立美術館のURLを添付しておきます。
https://okayama-kenbi.info/exh-20230929-morris/ 

William/Morrisを念のため紹介します。これはリーフレットからの転載です。
WM.png

今日は2023/10/11で水曜日、週の半ばですが、入館者がとても多かったように感じました。それも女性が95%でした。幸い筆者は妻と同伴でした。

入場券の一部です。
入場券.jpg

展示の例はHPより転載(リーフレットと同じ)、以下を参照下さい。
例絵図.png

この絵図にないのですが、「柳」のデザインが3本展示されていました。これは見応えがありました。

筆者は全く知らなかったのですが、William/Morrisは〝製本〟にも相当に入れ込んでいたようです。転載の最下部を参照下さい。

今夏の暑さもようやく去り、秋がやっと来た感じですが、後期高齢者は家中に閉じこもらないで、できるだけ外出したいものです。



nice!(8)  コメント(0) 

備前・旭川の憂鬱 (ハンガリーのヴィクトル・オルバン首相 23-32) [日記・雑感]


「宮崎正弘の国際情勢解題」令和五年(2023)10月2日(月曜日)弐 通巻第7932号 に興味深い記事を見つけました。従来よりEU加盟国にも関わらず、独自路線を行く〝オルバン首相〟ならではのご発言です。

以下、一部を引用します。


ハンガリーのヴィクトル・オルバン首相は物議を醸す発言を繰り返し、欧米のグローバリストたちの〝論敵〟と見なされている。

オルバンは言った。

〝ウクライナ紛争は二つのスラブ国家間の対決であり、世界の他の国々が巻き込まれるべきではない。ところが西側諸国のほとんどが敵対行為を拡大するために手を尽くしている〟

この発言は9月29日、コシュート・ラジオのインタビューで語ったもの。

〝キエフとモスクワの紛争は『我々の戦争』ではない。二国間のスラブ兄弟(民族)間の戦争である。このため、他国は感染を隔離し、さらなる拡大を防ぐことに努めるべきだ。〟

〝西側諸国は明確な目標を持たずに深刻な結果を招く危険に晒されており、このアプローチは間違っている〟

オルバン首相はまた、紛争が終わる前にウクライナを欧州連合に加盟させるのは間違いだと示唆し、

〝キエフとモスクワには領土問題があり、そのためウクライナが最終的にどのくらい大きくなるのか、小さくなるのか、そして敵対行為が終わった時に、どのくらいの人口が残るのかを予測するのは難しい〟

と指摘した。

<引用終了>


なるほど、これは20世紀前半、第二次世界大戦終了までの「帝国主義」の時代の考え方ではないか!?と思いました。

東欧はご案内の通り、大国間や民族間、イスラム教を含む宗教戦争に翻弄された地域ですから、オルバン首相の考え方は一理あるとは思います。

しかしながら、現在は、習近平やプーチンに代表される〝専制 寡頭制 人治(権威)主義〟と、欧米を中心とした〝自由と民主主義・法の支配・市場経済〟の対立と考えています。

もちろん、これらの何れにも賛成しない〝グローバル・サウス〟の存在も無視できません。

筆者は思います。それでも〝力による一方的な現状変更〟は決して許せません。



nice!(8)  コメント(0)