SSブログ

備前・旭川の憂鬱 (〝伊藤若冲〟 19-38) [日記・雑感]


時々美術館や博物館へ足を運びます。東京は年間を通して有名どころの美術館や博物館で世界的な、あるいは日本国内の重要美術品や博物品を見る事が出来ます。いわゆる〝企画展〟が開催されています。ウラマヤシイ限りです。

筆者は高校時代、美術の先生が仰っていたことが妙に脳裏に残っています。作品を描いていて迷ったら倉敷の〝大原美術館〟へ行き、納得するまで「本物」を観るようにしている、と。


BS放送ではBS4chの〝ぶらぶら美術・博物館 / ブラ美〟BS7chの〝美の巨人たち〟そしてBS3chの〝日曜美術館〟等、上京しなくとも、キュレーション付きである程度は鑑賞することができます。

それでもやはり〝本物・実物〟を鑑賞する方が良いに決まっています。


2019年2月9日(土)~4月7日(日)の間〝東京都美術館 / とび〟で「奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド」 Lineage of Eccentrics: The Miraculous World of Edo Painting が開催されています。HPより抜粋です。

本展は、1970年に刊行された美術史家・辻惟雄による『奇想の系譜』に基づく、江戸時代の「奇想の絵画」の決定版です。岩佐又兵衛、狩野山雪、伊藤若冲、曽我蕭白、長沢芦雪、歌川国芳に、白隠慧鶴、鈴木其一を加えた8人の代表作を一堂に会し、重要文化財を多数含む展示となっています。豊かな想像力、奇想天外な発想にみちた江戸絵画の魅力を紹介。現代の目を通した新しい「奇想の系譜」を発信します。

一度見たいものだ、と思っていましたら、前述の〝ブラ美〟で、日本美術史の〝山下裕二さん・明治学院大学〟のキュレーション、軽妙洒脱な山田五郎さんのMCで放映していました。



当地・岡山県立美術館でも2019年3月15日(金)から4月21日(日)の間、「江戸の奇跡・明治の輝き・日本絵画の200年」というテーマで、何となんと〝とび〟と同じ題材で開催されています。内容は当然〝とび〟には劣るかな?と思っていましたが、意外に競争できる内容です。詳細はHP https://c.sanyonews.jp/event/edomeiji/ をご覧ください。



入場券.jpg


出典目録より展示品を整理してみました。

 伊藤若冲 9点
 丸山応挙 8点 内1点 重文
 長澤芦雪 5点 
 与謝蕪村 6点
 池大雅 5点
 岡田米山人(べいさんじん) 4点 内1点 重美
 浦上玉堂 5点 内1点重文
 青木木米(もくべい) 10点 内3点 重文
 田能村竹田 4点 内4点 重文
 谷文晁 4点 内1点 重文
 酒井抱一 2点
 鈴木其一 2点
 白隠慧鶴 3点 
 葛飾北斎 4点
 橋本雅邦 5点 内1点 重文
 横山大観 4点
 下村観山 1点
 菱田春草 7点
 今村紫紅 3点 内2点 重文
 竹内栖鳳 7点
 上村松園 3点
 入江波光 1点
 その他 83点 
 計 185点  内15点 重文


なかなか迫力がありました。大量の展示ですので、若干、作品間の隙間が狭く窮屈です。でも東京の美術館の人の多さと較べると、まだ岡山県立美術館の方がゆとりがあると思います。贅沢は敵ですね(苦笑)。


県立美術館.png


今でこそ〝伊藤若冲〟は持て囃されています。しかし、江戸中期には円山応挙、与謝蕪村らと並ぶ人気絵師だったのになぜか一度忘れられ、2000年まで一般的にはほぼ知られていなかった伊藤若冲ですが、美術史家・辻惟雄による『奇想の系譜』により再評価され、200年後の平成(後わずか) の世で再びブレイクを果たしたのです。


そんな訳でして、地方にいても「地方創生」ではありませんが〝本物・実物〟を鑑賞することができました。




nice!(13)  コメント(0) 

nice! 13

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。