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備前・旭川の憂鬱 (一体全体「PCR検査」とは何のために行うのか?<含む_追加情報> 20-49) [日記・雑感]


世の中は何が何でも「PCR検査」をやれ!の一辺倒になって来ました。

昨日2020/08/01、19:30現在、全国の感染者は、1,580人、重症者は、87人、死者は、4人、です。

一方、累積の感染確認者は、36,389人、症状が改善して退院した人は、25,506人、死亡者は、1,011人だそうです。「PCR検査」は37,101人です。 (数値は統計上、若干の不整合を含みます)

SNS上では(何れも原文のまま)、

池田信夫@ikedanob 2020/08/01
インフルと同じというと「甘く見るな」という人が多いが、インフルのピーク時には、毎日10万人感染して100人死ぬ。毎日500人程度のコロナで緊急事態宣言を出していたら、1年中緊急事態だ。
これからも検査を増やしたら、これぐらいの陽性は出る。インフルと同程度とすると、1000万人出ても不思議じゃない。東京で1ヶ月に5人しか死んでない風邪に、いつまで騒ぐのか。

Hideki Kakeya, Dr.Eng.@hkakeya 2020/08/01
(筆者注:掛谷英紀さんは現在、筑波大学システム情報系准教授です)
まともな学者は、その知見を学術誌に発表する。
おかしな学者は、その知見をマスコミに流したり、記者会見したりする。
学術誌に載っている複数の知見を組み合わせれば、真実が見えてくる。でも、多くの人はマスコミで流れる不確かな情報を信じてしまう。

といった筆者の感覚に近い投稿も散見されます。「PCR検査」に関しましては既に当blogにも投稿していますが、再度述べます。


現在感染予防の〝ワクチン〟は未開発で、今日現在、この世の中に存在しません。

感染後の〝特効薬〟は、季節性インフルですと、タミフル、リレンザ、イナビル、そして一昨年あたりから、ゾフルーザ、といった特効薬が存在しますが、残念ながら新型コロナウイルスに効く特効薬はありません。

〝特効薬〟として期待されているのは、富士フィルム系のアビガン、レムデシベル(一応承認薬となっています)、カレトラ、トランプ大統領ご推薦のナンチャラがありますが、何れも学術的には効果が確認されていません。

ですから「PCR検査」の結果、医療としましては〝陽性は隔離、陰性は野に放つ〟しかありません。


陽性の場合でもこの半年間の治療経験が大きく効果を顕していまして、重症化率や死亡に至る人数は大幅に減少しています。それは既存の薬を組み合わせたり、経験的に効いた実績のある治療、すなわち〝肺炎〟の治療を行っているようです。抗体の攻撃による突然死もステロイド系の薬で効果を上げているようです。

日本の医療は先進他国に較べても全く遜色ありませんし。むしろ凌駕している分野も垣間見えます。ですから、悪戯に「PCR検査」で陽性者を増やし、医療関係者を数多く陽性者に配置すると「医療崩壊」させることになり危険です。既存の病気の方も従来通り大勢いらっしゃいます。その方の命は誰が保証するのでしょうか?

陰性者も検査直後から〝接待を伴う飲食〟や〝カラオケ〟へ出入りすれば「PCR検査」が陰性である、というお墨付きはあっという間に消滅します。


「PCR検査」に関わらず、【3蜜】を避ける事を、個人としても、他者へ感染させない事からも、行動に移さなければなりません。政府が、そして自治体の長が何と言おうとも、あくまでも個人が対策を実行しないと、新型コロナウイルスは〝拡散〟し広域感染して行きます。

【3蜜】といっても、密閉・密集・密接の内、最後の〝密接〟が最も重要と思います。もしも、密閉・密集が最重点としますと、都市圏の通勤電車でもっともっと桁違いの感染者が出るはずです。筆者も10年近く東京の満員電車を経験していますが、電車の中は乗客の皆さん方総じて〝寡黙〟です。それゆえ〝密接〟は辛うじて回避できているのではと考えています。

我々のできる対策は以下の3点を徹底的に避けるしかありません。このような対策が可能であれば「GoToキャンペーン」での旅行も可です。

① 接触感染:会食では取り箸をつかわない料理にする、自分の箸で直接食べ物を取る。バッフェタイプではトングを使わない。
② 飛沫感染:密閉・密集の場所ではマスクの装着、ソーシャルディスタンス(社会的距離)の確保、が上げられます。
最近言われだした事象に、
③ マイクロ飛沫感染:大声での会話、カラオケで歌う時発生する飛沫、が上げられています。


最後にほとんどビョウキなんですが、数字をもてあそんでみます。現役時代データーを扱う事が多かったものですから、どうしても「PCR検査」の意味合いを考えておきたいと思います。

<設問> 以下の設問は実際の医師国家試験にも出たことがあるそうです。
「有病率」0.03%の病気、例えば〝新型コロナウイルス〟にかかっているかを調べるために、精度70%の検査、例えば〝PCR検査〟を「全員」に実施するとします。
ここで〝ある人〟がこの検査で「陽性」となった時、その人が病気、例えば〝新型コロナウイルス〟に本当にかかっている確率、「罹患率」は?

これは確率論では、「条件付き確率」の問題でして、カッコ良く言えば「ベイズの定理(Bayes' theorem)」となります。

言葉の整理をしておきます。
「有病率」:ある一時点において、病気を有している人の割合
「罹患率」:一定期間にどれだけの疾病者が発生したかを示す指標、確率
「感度」:陽性者を正しく陽性と判定する確率
「特異度」:陰性者を正しく陰性と判定する確率

現在の日本国内の感染者は大凡〝3万人〟、日本の人口は約〝1億2千万人〟です。この設問にもある「有病率」は大凡〝0.03%〟となります。この条件下で全国民にPCR検査を行うとします。このPCR検査の「感度」は〝70%〟程度らしいです。一方「特異度」は〝99%〟程度のようです。

陽性と言われた人:30,000人の内、PCR検査の感度から、この内、30,000 x 70% = 21,000人が本当の陽性者、9,000人が擬陽性者となります。

一方陰性と判断された人:119,970,000人の内、同じくPCR検査の「特異度」から、119,970,000 x 1% = 1,199,700人が偽陰性者、本当の陰性者は118,770,300人となります。

本当の「陽性者」は、21,000人÷(21,000 + 118,770,300) = 0.018% と計算されます。

なぜこのような結果となったのでしょうか?それは「有病率」が余りにも小さいからです。

もしも、現在の日本国内の感染者を大凡〝300万人〟と仮定、あくまでも仮定です。すると「有病率」は3%となります。

同じ計算をしますと、真の陽性率は、1.8%と計算されましてかなり改善されます。


PCR検査を有効に機能させようとするなら、「有病率」の高い集団に対して実施すればいい、とこの計算結果は主張しているのです。国民全員へ検査しろ!は妄想です。

例えば、クラスターとその濃厚接触者に絞るとか、特定の地域に絞るとか、自覚症状のある方に絞れば、「有病率」が数%と高く真の「陽性者」を発見しやすくなります。これが医療崩壊を防ぐ有力な手段です。現状で問題ないと思っています。

もっとも今後、検査の技術開発がされ、迅速で高精度、安価なPCR検査が開発されれば、状況は一転します。

そうは言っても〝なんとなく不安だからPCR検査で安心したい〟という気持ちは理解できます。しかしその結果は医療崩壊への道を歩むことになります。


<追加>2020/08/03
TV等でPCR検査を強く主張されている「上 昌広 医師」の投稿より引用しました。PCR検査と死亡者数の比較です。ご自身で認められているようですね。

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