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備前・旭川の憂鬱 ( 台湾有事 22-37) [日記・雑感]


〝台湾有事〟の議論が、ロシアのウクライナ侵攻に並行して行われるようになりました。

以前より計画があり突然でもないようですが、合衆国No.3で下院議長のナンシー・ペロシさんが台湾を08/02深夜に訪問しました。

すると、チャイナ人民解放軍はここぞとばかり台湾統合を想定した軍事演習を08/04から4日間の日程で始めました。台湾を包囲する格好で実弾演習でしたが、08/10まで延長しました。TV等で散々取り上げられていますが、地理的範囲と投入された戦力をご覧ください。

Aチャイナ軍事演習 - 650.JPG

この画も、以降の画もすべて2022/08/13㈯に放映された〝日経プラス9サタデー〟より引用しています。また当番組にご出演のお三方の発言を文字お越しし引用させていただいています。単純な間違いや思い違いはご容赦ください。

小原凡司(笹川平和財団 上席研究員)さん
興梠一郎(神田外語大学 教授)さん
ジョセフ・クラフト(経済アナリスト)さん

こんな大規模軍事演習がナンシー・ペロシさんの訪台で急にできるはずもなく、数年前から準備されていたと思われます。チャイナ人民解放軍は、軍事演習の口実を得たので、大喜びで演習を実行したものでしょう。


ご承知の通り、戦後一貫して軍事とか自衛隊、そして安全保障という発言をすると〝好戦的なウヨク〟と貶められまして、憲法議論はできませんでした。もう少し筆者の考えを述べますと以下のようになります。

日本の戦後のエリート達が考えていた事として、平和憲法は〝絶対の善〟であり〝社会主義は理想〟的な社会システムと考えました。そして、日本は非武装中立から社会主義に移行させる予定であったと思います。

ここから、専守防衛とか一国平和主義の考え方が生まれました。とにかく戦争とか軍備とかを考えるから戦争になるんだ、一切考えてはならない、平和憲法を守れば戦争にならない!というファンタジーが生まれました。

世界はこの考えと真逆に進行していまして、各地で小競り合いは継続し多くの人命が奪われています。今日現在も残念ながら進行中です。日本はこの事実を見て見ぬふりをして来ました。

ソ連崩壊後はアメリカが世界の覇権国になり平和な世界が来る!と考えられてきました。しかし、2022/02/24 ウクライナにロシアが進行しました。これで戦後のレジームである国連中心主義の〝集団安全保障〟は完全に吹き飛んでしまいました。

2022/06/21渋谷電視台(別名NHK)の世論調査では、戦後のタブーであった憲法改正容認と順守が逆転しました。

B憲法改正世論調査 - 409.jpg

そして台湾有事に対して〝日本が巻き込まれる〟と思う方が81%にも上りました。〝憲法9条〟では日本を守れないと考える方々が大幅に増加したと思います。

C.JPG

2022/07/10参院選挙でも、いわゆる改憲勢力は三分の二を占めました。公明党は改憲勢力ではないとは思いますが...

では具体的に自衛隊が台湾有事にどのように行動するのでしょうか。これは「事態認定」されなければ行動は法的に起こせません。少し判りにくいですが「事態認定」に至る段階を示します。

D.JPG

この「事態認定」が曲者でして、日本では事態が発生したことを確認し、国会で認定して初めて「事態認定」され、自衛隊は行動に移せます。こんなバカげた議論が我が国の国会で白昼行われています。真面目に国を守る気があるのかと、大いに疑問を感じます。

アメリカでは日本と全く異なり「事態認定」は事前に多数の専門家が加わり、多くのシミュレーションを行い準備をする、有事・戦争が始まってから議会で「事態認定」は時間がない。当然です。

日米政府は日米安保条約に従い、事前に首相‐大統領、閣僚‐閣僚、現場‐現場でACM:同盟調整メカニズムを機能させなければならない、ということです。

E台湾有事シミュレーション - 409.JPG

チャイナの国務院台湾事務弁公室は以下のような発表を行っています。

D国務院台湾事務弁公室発表 - 409.JPG

〝武力行使はやむを得ない状況で行われる〟と主張しています。要するに、武力行使する!と言っています。


ではチャイナの台湾に対する武力行使はいつ行われるのでしょうか!?一説には習近平3期目の終わりごろの2025年とか、2037年ごろといった話はあるが、それでは習近平の手柄にならないので、この2-3年で台湾への武力行使があるとみるべきだ、というのが日米の大勢を占めているそうです。

ですから、岸田総理は先の内閣改造後での会見で、最初に「防衛力強化が最重要」と発言されたました。



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