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備前・旭川の憂鬱(SDGs 持続可能な開発目標 24-10) [日記・雑感]


どうもいけません、Carbon Neutral、Digital Transformation:DX、ESG、SDGs、等々。いつも言っていますが〝横文字〟が語られると「要警戒」です。世の中、ソーシャルメディア時代、概念定義がなされていない、明確でない、そして庶民を判った気にさせる〝横文字〟が徘徊しています。

その中で今回は「SDGs」を取り上げてみたいと思います。この「SDGs」の胴元は〝あの〟UN国際連合です。

国際連合広報センターが、SDGs(エス・ディー・ジーズ)とは?17の目標ごとの説明、事実と数字2019/01/21 という事で公表 https://www.unic.or.jp/news_press/features_backgrounders/31737/ しています。

その中に、あの尤もらしい「図」が掲載されています。時代に乗り遅れていない、あるいは、わが社はこれだけSDGsに協力しています、と涙ぐましい努力を示す「バッジ」のようなものをスーツの襟に付けている方をお見受けします。

SDGs map.png

この多色の四角形は、それぞれ以下の意味を持っています。[ ] および ※ は筆者の注意書きです

 目標1 [貧困] あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ
 目標2 [飢餓] 飢餓をゼロに
 目標3 [保険] あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する
 目標4 [教育] すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する
 目標5 [ジェンダー] ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る
 目標6 [水・衛生] すべての人々に水と衛生へのアクセスを確保する
 目標7 [エネルギー] 手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保する
 目標8 [成長・雇用] すべての人々のための包摂的かつ持続可能な経済成長、雇用および
    ディーセント・ワーク※を推進する
    ※2009年に国際労働機関総会において21世紀のILOの目標として提案され支持された。
    英語のdecentは「きちんとした」「まともな」「適正な」といった意味。
 目標9 [イノベーション]  レジリエント※なインフラを整備し、持続可能な産業化を推進すると
    ともに、イノベーションの拡大を図る
    ※resilient 「弾力性のある」「柔軟性がある」「回復力のある」などの意味を持つ英単語
    で「レジリエントな人」「レジリエントな社会、企業」「レジリエントな組織づくり」
    「レジリエントなインフラ構築」といった使い方がされます。
 目標10 [不平等] 国内および国家間の不平等を是正する
 目標11 [都市] 都市を包摂的、安全、レジリエントかつ持続可能にする
 目標12 [生産・消費] 持続可能な消費と生産のパターンを確保する
 目標13 [気候変動] 気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る
 目標14 [海洋資源] 海洋と海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する
 目標15 [陸上資源] 森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、土地劣化の阻止および逆転、
     ならびに生物多様性損失の阻止を図る
 目標16 [平和] 公正、平和かつ包摂的な社会を推進する
 目標17 [実施手段] 持続可能な開発に向けてグローバル・パートナーシップを活性化する


何れの「目標」も個別には反論の余地のない〝ご立派〟ものと思います。

しかし、例えば、目標1 [貧困] に終止符を、目標7 [エネルギー] 持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセス、および13 [気候変動]、は、目標9 [イノベーション] と相まって相互に矛盾する場面もあります。

さらに、前述の目標7 [エネルギー] と目標15 [陸上資源] 森林の持続可能な管理、は森林を破壊するメガソーラーを大量につくり、有害物質を出して蓄電池や太陽光パネルをつくるという「環境破壊」を発生させています。

目標13 [気候変動] 、これも怪しいと思います。

目標11 [都市] 、海外の自然災害後の復旧を見ますと確かに〝レジリエントなインフラを整備〟は必要と思います。日本国は古代より大規模自然災害を数多く被災しています。その経験からと思いますが、海外に較べて日本は圧倒的に〝レジリエントなインフラを整備〟が〝既に〟できていると思います。直近の能登半島地震の復旧が遅い、とメディオアで言われていますが、海外の比ではありません。


色々なご意見はありますが、日本人が昔から「もったいない」と「改良・保全」の考え方を持っています。これをトヨタでは「カイゼン」と呼んでいます。

こんなSDGsといった面後臭いことを言わなくても、一言「もったいない」と「カイゼン」でこの17項目の大半は解決できるのではないかと思います。もちろん、現代社会は「もったいない」と「カイゼン」だけでは処理できない問題もあると思います。


目標16 [平和] および目標17 [実施手段]、これが最も難関です。というより「不可能」ではないかと思います。人類の有史以来、実現したことがありません。ではどうするのか!?目標18に [原因究明] を入れたいぐらいです。

〝平和・平和・平和〟と讃美歌を歌おうが、アッラーに一日5回拝もうが、お経を唱えようが、街中でデモをしようが、絶対に平和は実現しません。筆者は「平和」は引き算で残ったもの、すなわち紛争や戦争、テロの無い状態と考えています。

「平和」=「人間社会」ー [「紛争」+「戦争」] となりますかね。
今も昔も「人間社会」< [「紛争」+「戦争」] でして、マイナスの「平和」です。

では紛争や戦争はなぜ起きるのか?これは今までも識者が多数調査・研究していると思います。
局所的な「平和」は古代ローマや日本の江戸時代に実現しています。この状態をもう少し深掘りしてみてはどうかと考えます。その中に対策があるかもしれません。

〝なぜ平和を乱す事象がこの地球上に発生するのか?〟を追及し原因を究明しないと、どんなに安全保障理事会で議論してもダメです。「平和である」はあくまでも結果です。

後期高齢者の筆者は思うのです。SDGsは目標16 [平和] および目標17 [実施手段] こそが求められているのです。



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