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備前・旭川の憂鬱 (「アイスランド・グリーンランド」16-35) [日記・雑感]


突然ですが『ナショナル ジオグラフィック (National Geographic)』という月刊誌や「Web Site」を御存じでしょうか? 1888年創刊で世界中で36カ国語で発行されており、180か国以上で850万人が定期購読しているそうです。

地理学、人類学、自然・環境学、ポピュラーサイエンス、歴史、文化、最新事象、写真などの記事を掲載していまして、特にその「写真」は素晴らしいの一言です。類似誌もありますが、本家の本物に勝るものは有りません。筆者もその昔、定期購読者でした。

このNational Geographic 2016.07.06付けWeb版に〝氷に覆われてるのに「グリーンランド」、なぜ?アイスランドとグリーンランドは名前を交換したほうがいいのか〟という刺激的なキャプションの言説が投稿されています。原文のURLをLinkしておきます。

http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/070500249/

最初の一行が素晴らしい。

不思議に思ったことはないだろうか? どうして「氷の大地」という名前のアイスランドが緑に覆われていて、「緑の大地」グリーンランドは氷に覆われているのかと

次が今をトキメク「地球温暖化」と関係しています。

アイスランドに移住したバイキングが、自分たちの緑豊かな島への過剰な移住を阻止するために、わざと魅力的でない名前を付けた。その一方、氷に覆われたグリーンランドへの移住は誰も気に留めなかったというものだ。ところが真実はもう少し複雑で、古代スカンジナビア人の習慣と地球の気候変動が関係しているらしい

そして、

グリーンランドの8割以上が氷に覆われている。しかし、「赤毛のエイリーク」として知られるバイキングが島の南西部に初めて降り立った西暦982年の夏は、おそらくもっと草が青々としていただろう。グリーンランド南西部のその地は、アイスランドよりも南に位置し、現在でも牧羊とジャガイモ栽培が盛んだ

ここからが「肝」です。

氷床コアと軟体動物の殻のデータから、西暦800年から1300年にかけて、グリーンランド南部は現在よりもずっと暖かかったことが示唆されている。つまり、バイキングが初めてこの地を訪れたとき、グリーンランドという名前は辻つまが合っていたと考えられる

地球温暖化原理主義者に教えてやりたいです。この頃は、現在言われているCO2に代表される温室効果ガスは、産業革命以前ですから400ppmよりはるかに小さい値でしたが、温暖化の時代でした。

しかし、14世紀までに、グリーンランドの夏の最高気温は低下した。気温の低下は作物の減少と海氷の増加を意味し、そこに暮らしていた古代スカンジナビア人は、植民地を去らざるを得なかった

拙blog「国連温暖化対策基金」16-13 http://ironbridge-uk.blog.so-net.ne.jp/2016-03-04 でも取り上げましたが、16世紀から17世紀は「マウンダー極小期(マウンダーきょくしょうき」と呼ばれ、英国テームズ川も凍結、日本では寛永・元禄の飢饉の時代でした。

氷と共生してきたこれらの土地は今、気候変動に直面している。グリーンランドの氷床が急速に解ける一方で、北大西洋の水温が下がり、メキシコ湾流の速度が大幅に低下している。この傾向が続けば、アイスランドは一層の気温低下と海氷に苦しめられるだろう。一方で、グリーンランドは温暖化が進み、氷山が驚くべきスピードで減少するだろう

という事でして、「温暖化」があれば「寒冷化」もある、という事です。当たり前ですが...

1、2世紀もすれば、アイスランドとグリーンランドは、1000年前に与えられた名前にぴったりの場所になっているかもしれない

ご参考に、「ジュラシック・パーク」の頃、ジュラ紀:恐竜時代、1億5千万年前の地球の環境は、CO2は「1-2%」(0.1-0.2%ではありません) 気温はせいぜい「+3℃」だったそうです。

今や「温暖化」はお金を使う、利権の魔法の詞になっています。



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U3

まあ,アメリカと中国が地球温暖化の元凶ですから今後も温暖化は続くでしょう。
by U3 (2016-07-25 18:39) 

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