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備前・旭川の憂鬱 (カナダ・シャルルボワ G7サミット 18-51) [日記・雑感]


今回のサミット(第44回) はカナダのケベック州シャルルボワにあるラ・マルベイの町で開催されました。

筆者は以前よりこのサミットの意義は20世紀で終了したと思っています。21世紀になって世の中がすっかり変わり、G7("Group of Seven"の略) 主要(先進)7か国首脳会議で決めても、それに従う、あるいは強制できる環境・雰囲気ではなくなっています。すなわち〝G7〟以外の国々の「力」が相対的に高くなったからです。

同様に「国連(United Nation) も全く同じです。ISISを筆頭に軍事環境は全く変わっています。


しかしながら今朝、2018年6月10日、の報道にはびっくりしました。先ずBloombergの配信です。
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「トランプ大統領:G7首脳宣言を承認しないよう米当局者に指示」 Sarah McGregor、Jennifer Epstein 2018年6月10日 9:09 JST トランプ米大統領は9日、米当局者に主要7カ国首脳会議(G7サミット)の首脳宣言を承認しないよう指示したと述べるとともに、カナダのトルドー首相がサミット閉幕時の記者会見で「誤った発言」を行ったと批判した。 同大統領は「カナダ首相の記者会見での誤った発言やカナダが米国の農家や労働者、企業に巨額の関税を賦課しているという事実に基づき、われわれが米国市場に殺到する自動車への関税を検討している中で、私は米国の代表に首脳宣言を承認しないよう指示した」とツイートした。
原題:Trump Orders Officials Not to Endorse G-7’s Final Statement(抜粋)
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日本のオールドメディアも少し遅れて
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【シャルルボワ・時事】トランプ米大統領は、ツイッターで、カナダのトルドー首相の議長国会見の内容に不満を示し、先進7カ国(G7)首脳コミュニケを承認しないよう米政権幹部に指示したことを明らかにした。 大統領は「米市場に大量に流入する自動車への関税を検討しており、コミュニケを承認しないよう指示した」と指摘した。(2018/06/10-09:30)
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さすがトランプ大統領です。その実態は日本のオールド・メディア:MSMでは報道されていないのではないかと思います。筆者は勿論、総てを調べてはいません。

net環境では、あのユーラシア・グループ(Eurasia Group)のイアン・ブレマー(Ian Bremmer)さんが、すかさずTweetされています。以下TLを紹介します。

ian bremmer@ianbremmer
How The West Was Lost〝西洋の価値が如何に失われたか〟
It’s clear Trump doesn’t see these leaders as long term allies. Or friends.
それは明らかです。トランプ(呼び捨て)は長い間の同盟国、あるいは友達として、これらの指導者と会い対していない。


これを端的に表現した写真があります。極めて興味深いですね(苦笑)。
<追伸>この写真はジャーナリストの〝ビル・パルマーさん〟が撮影したものです。やっと原本が判明。


G7_Canada.jpg


これに台詞を付けています。実際に現場に居合せたような台詞です。

The Eyes of Texas@bonja1
メルケル母さんに詰め寄られているトランプ父さんの図。
「あのね、あんた!人の話聞いてんの?」
「ンー?はいはい…」
安倍総理「やれやれ…」

続いて、WTOルールに反対するトランプ大統領が「シンゾーまとめてくれないか?」の一声でWTOルールの見直しも含めて各国が協調するとまとめ上げた。安倍ちゃんの役割が目立つ会合だった、とあります。


今回のカナダG7サミットは〝G5-日本vs米国〟の構図だったようです。この構図はよく理解できます。日本のオールド・メディア:MSMのいい加減な報道を見たり聞いたりしていると、本当にバカになりますね。


先ほどのian bremmer@ianbremmerに対する(返信)の一部です。

Daniel Salt@danieljohnsalt
I think that started about 30 years ago when the globalists decided it would be a great idea to dismantle our industrial base and shift it to China etc regardless of the economic and social damage it did.
グローバリストは、経済的・社会的ダメージにかかわらず、産業基盤を解体して中国に移転することが良い考えだと約30年前に始めたと思います。


これはトランプ大統領のコアーな支持者のご発言でしょうか。根柢に理屈抜きの〝グローバリズム〟反対の方々がいらっしゃいます。ここが〝肝〟です。


今回のサミットに対しては、やはりBBCが世界全体を俯瞰した論考を発信しています。可能な限り広くmediaをチェックしたいものです。

「G7サミット開幕 トランプ氏、貿易問題とロシア処遇めぐり孤立」 BBC
http://www.bbc.com/japanese/44422601

今年のG7サミットの5つのテーマは以下の通り――。
❖ 包括的な経済成長
❖ 性平等と女性のエンパワーメント(権限委譲や地位向上、活躍支援)
❖ 世界平和と安全保障
❖ 未来の雇用
❖ 気候変動と海洋

〝拉致〟はサイドメニューでした。


<参考>
冷戦下の1973年の〝オイルショック〟と、それに続く〝世界不況〟に起源を持つ。これを解決策を協議する場として、アメリカで、西側諸国(ヨーロッパ諸国、アメリカ、日本)の財務大臣級が集まり、経済的課題を討議する会議「ライブラリーグループ」がまず生まれた。

1975年に、フランス大統領ヴァレリー・ジスカール・デスタンはライブラリーグループメンバーに西ドイツを加えた〝工業化された4つの主要民主主義国〟の首脳をフランスのランブイエに招待し、フランスを含めて5カ国ではじめての首脳会議を開催し、定期的に首脳会議を持つことを提案した。
このときの出席者は、主催国を交代しつつ年に一回会議を持つことに合意した。こうしていわゆる「G5」が生まれた。

しかし、これを不服としたイタリアの首相が第1回会議に乗り込んで来た為、イタリアを加えG6となる。

しかし、これでは欧州に偏る為、翌年のプエルトリコの首都サンフアンでのサミットでアメリカのジェラルド・フォード大統領の要請によりカナダが参加したことにより、「G7」となる。

また、ソ連解体の翌年の92年のミュンヘンサミットでは、ロシアのエリティン大統領がオブザーバーとして招かれ、94年以降はロシアが政治問題の議論に参加。
97年のデンバーサミットからは正式加入してG8となり、名称も主要国首脳会となった。しかし、2014に起きたロシアのクリミア併合を受け、ロシアは参加資格を停止された。

最近の日本での開催は2017年の〝第42回 伊勢志摩サミット〟です。



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