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備前・旭川の憂鬱 (『ミュシャと日本、日本とオルリク』展 20-06) [日記・雑感]


岡山県立美術館 『ミュシャと日本、日本とオルリク』展に行って来ました。

2020年、日本とチェコの交流100周年を迎えるにあたり、東京では〝100周年記念演奏会〟や映画祭、講演会が色々と開催されているようです。

当地岡山ではチェコ出身のアルフォンス・ミュシャ(Alfons Mucha, 1860-1939)とエミール・オルリク(Emil Orlik, 1870-1932)の作品を通して、芸術分野における東西交流の軌跡を辿る『ミュシャと日本、日本とオルリク』展が岡山県立美術館で開催されています。

19世紀末のヨーロッパでは、ジャポニズムと呼ばれる日本文化への熱狂が起こりました。チェコ出身のアルフォンス・ミュシャや、エミール・オリクルも日本美術の影響を受けた作家たちです。

ミュシャは、ジャポニスムに湧く世紀末のパリで、甘美な女性像のポスターを制作し人々を魅了しました。その評判はすぐさま日本の作家たちに伝わり、絶大な影響をもたらしました。

そして、版画家のオルリクは、ジャポニスムの潮流にふれて日本への憧れを募らせ、1900年から翌年にかけて来日しました。

浮世絵版画や日本画の技法を習うにとどまらず、日本の美術界と交流を持ったことが注目されます。

その一方で1900年頃の日本では、藤島武二らがヨーロッパからの刺激を受け、ジャポニズムの還流とも捉えられる現象が見られました。

〝本展では、背景としてのチェコのジャポニスムも加えて紹介するほか、明治・大正期のグラフィック作品などをあわせて展示します。互いに魅せられ、響きあった作家たちの共演をお楽しみください〟ということです。

展覧会のリーフレットより展示作品の極一部をコピペします。

先ず、アルフォンス・ミュシャ2点と、明治後期に来日経験のあるエミール・オルリク1点です。

ミュシャ‗ジスモダン.jpg


ミュシャ‗ジョブ.png


エミール・オリクル 富士山への巡礼.jpg
                富士山への巡礼

アルノシュト・ホフパウエルの作品です。これなんか葛飾北斎に陶酔していますね。「波」はこのように表現するのだよ!と言わんばかりです。

アルノシュト・ホフパウエル.jpg


最後に逆に西洋のジャポニズムが日本にU-turnした作品、中澤弘光<嗅女学生>です。

中澤弘光‗嗅女学生.jpg


モネ、セザンヌやゴッホも浮世絵に影響を強く受けていたことは知られていますが、チェコでも日本絵画に影響を受けたのか!?と感心しました。

日本語には〝かぶれる〟とか〝出羽守〟という単語がありますが、まさにこれを具現化した作品として鑑賞しました。

展示は一般的な絵画の展示と異なり、日本と西洋を対比し、文献・雑誌・同人誌が相当沢山展示されていまして、最後は疲れました。



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