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備前・旭川の憂鬱 (ロシア領土譲渡禁止案に〝アイディア気に入った〟 20-11) [日記・雑感]


「キャッチ!世界のトップニュース」2020/02/14 で《ロシア領土譲渡禁止案に〝アイディア気に入った》の副題で放映していました。

大変興味あるニュースですので、文字起しをしました。

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各語句を綿密に正確に調べて〝既に憲法にあるものについては、骨抜きにしないように〟とプーチン大統領は13日憲法改正委員会の準備作業グループのメンバーに呼びかけました。

〝既に多くの提案が出されています。全ての提案が憲法に入る訳ではありませんが、作業グループは有用な提案が失われないようにしなければなりません。〟

1ヶ月の作業の結果、憲法改正に関して400の提案が出され、体系化され編集され大統領に提案されました。1993年に採択された憲法は(筆者注:現在の)政治・経済を考慮し改正を必要としています。

作業グループのマシコフさんです。「ロシアの領土の譲渡の禁止、引き渡しはいけない。領土交渉すら行ってはいけない、と憲法に規定すべきだ、と考えます。」
<出席者がニヤニヤ笑っている映像が映し出される>

プーチン大統領は〝パートナー国といくつかの問題については交渉中ですが、その考え自体が気に入りました。それでは法律家にどう適切に表現するのがよいか依頼します。〟プーチン大統領は各委員の意見に耳を傾けました。

今後は下院に評決にかける準備が揃うまで憲法改正の作業グループ内での議論が続きます。
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まあ何と理路整然とした議論がなされている事でしょう!驚きです。これではどんなに安倍総理が情熱を持ってロシアと何回交渉しても埒が明きません。


筆者は最近漏れ聞こえてくる情報より、北方領土交渉に対して珍しくネガティブです。なぜならば「日米安全保障条約」が最大のネック、というよりノックアウトテーマとなっているからです。

ロシアは北方領土を日本へ返還した場合、その島に米軍の基地が作られることを極めて重視しているからです。これは素人でも理解できます。では〝「北方領土」と「日米安全保障条約」のどっちを採るのだ〟と言われれば、筆者は後者です。

択捉島(面積は3186.64km2 長さは約214km)も国後島(面積は1489.27 km2、長さは123km)も細長い島で、沖縄本島(面積1,206.98km2、長さ106.6km)より大きい島でして、海洋資源(魚だけではない)、観光資源に恵まれています。島民の方々の郷愁の念は勿論ありますが、日本国の領土という観点からも重要な国土です。


ロシアの今朝のニュースの「ロシアの領土の譲渡の禁止、引き渡しはいけない」の件です。日本国の立場は、外務省HPよりコピペします。

北方四島が我が国の「固有の領土」であることの根拠は何ですか?の問いに、

北方四島はいまだかつて一度も外国の領土となったことがない我が国の領土です。

日露両国は、今から150年前の1855年2月7日に調印した日魯通好条約により、両国の国境を択捉島とウルップ島との間に定めました。その後1875年の樺太千島交換条約において、我が国は千島列島(シュムシュ島からウルップ島までの18島。)をロシアから譲り受けるかわりに、ロシアに対して樺太全島に対する権原、権利を譲り渡しています。

ソ連は、第二次世界大戦末期の1945年8月9日、当時有効であった日ソ中立条約を無視して、我が国に対し宣戦布告し、我が国のポツダム宣言受諾後の8月18日には千島列島に侵攻し、その後29日から9月5日までの間に北方四島のすべてを占領し、一方的に自国に編入しました。

なお、1951年のサンフランシスコ平和条約で我が国が千島列島に対するすべての権利、権原及び請求権を放棄しましたが、そもそも北方四島は千島列島には含まれていません。また、ソ連は、サンフランシスコ平和条約への署名を拒否しました。

とあります。この公式見解と今朝のニュースとは完全に齟齬を来たしています。彼らは最近〝北方4島はロシア領である事は議論の余地が無い。〟と公言しています。この実効支配を踏まえてのロシアの憲法改正議論のように思えます。

日本国では、このように法律家から憲法改正の議論が出る、なんて〝夢のまた夢〟です。

それにしてもロシアの現体制は《恐ロシア》です。



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