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備前・旭川の憂鬱 (アメリカ大統領選挙報道のバイアス 20-08) [日記・雑感]


アメリカの大統領選挙、どうしても世界情勢に大きく影響を与えますので、メディアが注目する事は当然だと思います。

筆者は感じるのですが、あの3億人以上の国民を抱え、優秀な人材が沢山いる、そして世界の覇権国〝アメリカ合衆国〟にドナルド・トランプ大統領以外の人材がいないのかと、そう思いませんか。


民主党には〝雨後の筍〟の如く、多数の候補者がいるにはいます。しかしながら、この期に及んで有力な候補者数人に絞り切れていないのは致命的だと思うのですが...マーケッティング論では、あまり多くの商品が並ぶと客は選択できないので、売り場から離れるそうです。

例えばケッチャプ、A社B社C社の3種類ぐらいだと選択できますが、J社まで10種類もありますと、ただただどれにしようかな?と悩むだけで選択できなくなります。


ご承知の通り、下院は〝ウクライナ疑惑〟トランプ大統領の「権力乱用」と「議会妨害」について弾劾条項2項目をいずれも可決しました。そして上院で01/21、ドナルド・トランプ大統領のウクライナ疑惑をめぐる【弾劾裁判】が開廷しました。

民主党も(日本の野党も全く同じですが)決定的な証拠を握っていないようでして、ジョン・ボルトン前米大統領補佐官(国家安全保障担当)の証言が重要だと【弾劾裁判】に召喚するよう要求しました。ジョン・ジョン・ボルトンも召喚されれば証言する用意があると明らかにしました。

召喚には上院100議席の内、過半数の賛成が必要です。2020/01現在、共和党の53議席と民主党の47議席(民主党に参加する2名の独立派を含む)となっています。

そうしますと、共和党の4議席が民主党に寝返れば、ジョン・ジョン・ボルトンも召喚は成立します。

この召喚成立をオールドメディアは〝共和党の4議席〟の支持を得たいと期待し、誰と誰が寝返りそうだから〝召喚は成立しそうだ〟とバイアスのかかった報道〝捕らぬ狸の皮算用〟をしていました。

〝共和党のミット・ロムニー上院議員は、与野党がそれぞれ同数の証人を招致する案に言及。スーザン・コリンズ上院議員はCBSテレビのインタビューで「招致に賛成と結論づける可能性がかなり高い」と語った。〟と今にも召喚が成立しそうな報道です。

具体的な上院議員は、ラマー・アレクサンダー上院議員(テネシー州)、ミット・ロムニー議員(ユタ州)、リサ・マーコウスキー議員(アラスカ州)、スーザン・コリンズ議員(メイン州)の4名です。



たとえジョン・ボルトンの召喚が成立しても、上院の【弾劾裁判】が成立するには、上院の《2/3》以上の賛成が必要である事を、すっかり忘れているような報道です。


先ほど、2020/01/31夕方、ネットサーフィンしていました。すると、以下の報道に接しました。

BBCweb版、2020/01/31夕方 【弾劾裁判】 野党・民主党に打撃 頼みの共和党穏健派が証人召喚に反対

ドナルド・トランプ米大統領の弾劾裁判は30日、焦点となっていた証人の召喚がないまま結審し、大統領が無罪となる可能性が高まった。連邦議会上院で、野党・民主党が頼みにしていた与党・共和党の穏健派議員が、証人召喚に反対すると発表した。

という事で、ジョン・ジョン・ボルトンも召喚が不成立、そして近々ドナルド・トランプ大統領の【弾劾裁判】も不成立となるでしょう。日本でもアメリカでも、欧州でも「メディア」を信ずると、とんでもない方向へ連れて行かれます。



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備前・旭川の憂鬱 (『ミュシャと日本、日本とオルリク』展 20-06) [日記・雑感]


岡山県立美術館 『ミュシャと日本、日本とオルリク』展に行って来ました。

2020年、日本とチェコの交流100周年を迎えるにあたり、東京では〝100周年記念演奏会〟や映画祭、講演会が色々と開催されているようです。

当地岡山ではチェコ出身のアルフォンス・ミュシャ(Alfons Mucha, 1860-1939)とエミール・オルリク(Emil Orlik, 1870-1932)の作品を通して、芸術分野における東西交流の軌跡を辿る『ミュシャと日本、日本とオルリク』展が岡山県立美術館で開催されています。

19世紀末のヨーロッパでは、ジャポニズムと呼ばれる日本文化への熱狂が起こりました。チェコ出身のアルフォンス・ミュシャや、エミール・オリクルも日本美術の影響を受けた作家たちです。

ミュシャは、ジャポニスムに湧く世紀末のパリで、甘美な女性像のポスターを制作し人々を魅了しました。その評判はすぐさま日本の作家たちに伝わり、絶大な影響をもたらしました。

そして、版画家のオルリクは、ジャポニスムの潮流にふれて日本への憧れを募らせ、1900年から翌年にかけて来日しました。

浮世絵版画や日本画の技法を習うにとどまらず、日本の美術界と交流を持ったことが注目されます。

その一方で1900年頃の日本では、藤島武二らがヨーロッパからの刺激を受け、ジャポニズムの還流とも捉えられる現象が見られました。

〝本展では、背景としてのチェコのジャポニスムも加えて紹介するほか、明治・大正期のグラフィック作品などをあわせて展示します。互いに魅せられ、響きあった作家たちの共演をお楽しみください〟ということです。

展覧会のリーフレットより展示作品の極一部をコピペします。

先ず、アルフォンス・ミュシャ2点と、明治後期に来日経験のあるエミール・オルリク1点です。

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ミュシャ‗ジョブ.png


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                富士山への巡礼

アルノシュト・ホフパウエルの作品です。これなんか葛飾北斎に陶酔していますね。「波」はこのように表現するのだよ!と言わんばかりです。

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最後に逆に西洋のジャポニズムが日本にU-turnした作品、中澤弘光<嗅女学生>です。

中澤弘光‗嗅女学生.jpg


モネ、セザンヌやゴッホも浮世絵に影響を強く受けていたことは知られていますが、チェコでも日本絵画に影響を受けたのか!?と感心しました。

日本語には〝かぶれる〟とか〝出羽守〟という単語がありますが、まさにこれを具現化した作品として鑑賞しました。

展示は一般的な絵画の展示と異なり、日本と西洋を対比し、文献・雑誌・同人誌が相当沢山展示されていまして、最後は疲れました。



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備前・旭川の憂鬱 (暖冬の岡山・後楽園 20-05) [日記・雑感]


今年は今までのところ確かに〝暖冬〟です。最低気温が氷点下の日は数えるほどしか有りません。それもせいぜい〝-0.x℃〟でして、一昨年の冬のように旭川(あさひがわ)が凍り付くには程遠い気候です。

久し振りに岡山・後楽園に出向きました。今年は暖冬ですから「梅」はどうかなあ!?と見に行きました。100本ほどの梅林でして、それほど多くはありません。それでも遠目には木々が色付いているのが判ります。

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近づきますと〝ツボミ〟は今にも咲きそうでして、数輪は待ちきれず咲いていました。

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白梅と紅梅です。今年はあと一週間もすれば見頃になるのではと思いました。

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園内の〝井田〟には「ヒドリガモ」が数羽、餌をついばんでいました。カモであることはその場で判ったのですが、正式名称を帰宅後調べました。

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ついでに、本当の濡羽色(ぬればいろ)のカラスに遭遇しました。飛べないのではと思わせるぐらい、丸々と太っていました。

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梅林から少し歩いたと所から〝北〟の方向を見上げますと、暖冬と言ってもやはり今日は「大寒」寒々とした光景が目に入りました。

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オフシーズンではありますが、インバウンドの外国人も来園していました。チャイニーズは勿論、白人系も複数見受けられました。でも〝新型コロナウイルス〟は御免です。



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備前・旭川の憂鬱 (元徴用工訴訟「日本も解決策を提示せよ」 20-04) [日記・雑感]


日本も解決策提示を 徴用工、協議体への参加表明―韓国大統領 2020/01/14 ソウルで記者会見する韓国の文在寅大統領(EPA時事)

新年早々壊れたテープレコーダー(昭和の表現か?) を聞いているようです。なぜならば「日韓請求権協定」に疑義があるのであれば、その第三条に紛争解決手順がキチンと決められています。

1.この協定の解釈及び実施に関する両締約国の紛争は、まず、外交上の経路を通じて解決するものとする。

2.1の規定により解決することができなかつた紛争は、いずれか一方の締約国の政府が他方の締約国の政府から紛争の仲裁を要請する公文を受領した日から三十日の期間内に各締約国政府が任命する各一人の仲裁委員と、こうして選定された二人の仲裁委員が当該期間の後の三十日の期間内に合意する第三の仲裁委員又は当該期間内にその二人の仲裁委員が合意する第三国の政府が指名する第三の仲裁委員との三人の仲裁委員からなる仲裁委員会に決定のため付託するものとする。ただし、第三の仲裁委員は、両締約国のうちいずれかの国民であってはならない。

3.いずれか一方の締約国の政府が当該期間内に仲裁委員を任命しなかつたとき、又は第三の仲裁委員若しくは第三国について当該期間内に合意されなかつたときは、仲裁委員会は、両締約国政府のそれぞれが三十日の期間内に選定する国の政府が指名する各一人の仲裁委員とそれらの政府が協議により決定する第三国の政府が指名する第三の仲裁委員をもつて構成されるものとする。

4.両締約国政府は、この条の規定に基づく仲裁委員会の決定に服するものとする。


政権が代わって、その政策において「日韓請求権協定」に疑義を呈するのであれば、この〝第三条〟に則って公式に粛々とやれば、いわゆる〝国際法〟に従って処理したと言えるのです。にも関わらず大統領が〝場所〟や〝時期〟を考えずワァワァと叫ぶのは田舎者の誹りを禁じ得ません。

あのトランプ大統領でも〝北米自由貿易協定〟に疑義があった場合、あるいは〝米中貿易協議〟でも、実務的には関係国で協議をし、若干無理押しがあったかも知れませんが、結論を得ました。それもトランプ大統領の言い分が100%実現したわけではありません。


さらに上記記者会見では、〝文在寅大統領はまた2015年末の慰安婦問題をめぐる日韓合意に触れ、「最も重要な部分は被害者の同意を得るための解決策作りだ」と主張。元徴用工らに配慮した解決策を日本政府が用意すれば、「両国間の解決策を作ることは難しくない」と指摘した〟そうですが、これも解決策の主語は〝日本政府〟ではなく〝韓国政府〟なのです。


では何故にこのような奇々怪々のお話しになるのでしょうか!? それは、石平さんの『なぜ論語は「善」なのに、儒教は「悪」なのか』 PHP新書2019 や井沢元彦さんの『逆説の日本史17江戸成熟編』 小学館文庫2014 に考えるヒントがありました。

〝韓国には今でも儒教が規範になっている〟とよく言われています。筆者も20年以上前の現役時代7-8回出張しましたが、さすがにビジネスでは儒教を直接意識する事は有りませんでしたが...


儒教には「歴史を捏造する」という欠点がある。「過去に起こったこと」をとりあえずそのまま記録するのが歴史だが、儒教に置いては歴史とは「そうであった」ではなく「そうあるべきだった」という形になる、のだそうです。

だから今から2000年以上も前の人間である儒教の開祖〝孔子(と言われていますが、実際は前漢時代武帝と董仲舒の時代に成立、孔子の死後270年経過している)〟が言っていることは「昔は良かった」である。「聖王がいた」からだ。それは決して証明されたものではなく、理想に過ぎないのだが、彼らはそれを真実と思い込んでしまうのだ。儒教というのは、実は歴史学の最大の敵なのである。


まさにこれが文在寅大統領やその一派が主張している事なのです。歴史を捏造し、彼らにとって理想を現実であるとしますから、過去の国際法である「日韓請求権協定」は、儒教に従えば「そうあるべき」理想ではないのです。彼らにとっての理想を振りかざし、現実である国際法である「日韓請求権協定」に無関係に振る舞えるのでしょう。

日本国は韓国から何と言われようと、日韓議連が日和っても〝国際法である「日韓請求権協定」順守〟で押し通すしかありません。



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備前・旭川の憂鬱 (少しは元気になるお話し 20-03) [日記・雑感]


年始早々、世界ではトンデモ事件が並行して勃発しています。何となく gloomy なんですが、それでも日本のメディアの論調とは大きく異なり、日本の未来は明るいというSNSでの投稿もあります。

格言としては〝悲観は気分・楽観は意思〟ですね。意思とは〝根拠が不可欠〟という事でしょうか。

勿論、これらの全面的に信じる必要もありませんし、リテラシーを存分に発揮し個人の考え方に落とし込んで行くのもいいと思います。


先ずは「世界最強パスポート・ランキング」2020年版〝トップ50〟2020/01/09 です。

「ヘンリー・パスポート・インデックス(Henley Passport Index)」の最新版にあたる2020年版で上位50位にランクインした各国のパスポートを紹介する。

IATA(国際航空運送協会)のデータを元に作成されるこのランキング、対象は今回も199の国と地域(のパスポート)で、前回は日本とシンガポールが首位に並んでいたが、今回は僅差で日本が単独首位となっている。


数回も注中東で人質となった自称ジャーナリストが日本国を相手取って〝パスポート〟を発券しないのはケシカランとして日本国を告訴していますが、日本国のパスポートは美味しい!のです。

チャイナには、このパスポートを目指して、日本国にロイアルティーが全くないにも拘らず〝日本国籍〟を取る人も散見されます。


次は生活体験に基づく日本の状況の説明です。日本の学者も一度でいいから外国生活を体験して見ればいいと思います。そうするとチンプンカンプン議論をしないで済むと思います。


日本は住みやすい社会ですか、住みにくい社会ですか?という質問に対して。 中華人民共和国 (2015-2018) での元日本語教師の回答です。

私は世界20ヶ国周り、タイと中国には合計6年、今はウクライナ在住です。

日本は幸せにはなりにくい社会だと思いました。(現在が幸せ過ぎるから)日本にいると当たり前のことに感謝できないからです。人は当たり前のことに感謝をして、幸せになると私は思っています。

例えば、私が住んでるウクライナの地域から目と鼻の先で、戦争をしています。日本であれば銃弾は飛んできませんね。
日本は水道の水を飲料水や料理に使えます。シャワーの水がきれいで、良い匂いのする水。日本の水は臭くない。そんなの感じたことないでしょう。

コンビニがあって、さまざまなサービスを受けられ、外出先でもトイレに行くことができます。また、男が短パンを履いてもいい。
女性は頭を隠さなくていい。イランだと警察に捕まります。

自由に自国の政府を批判していい。中国なら公安警察に捕まります。

食材が豊富で、料理が美味しい。イギリスだったら、毎日マッシュポテトや、味のないサンドイッチ。イギリスで日本食作ろうにも、スーパーでは日本のように安く食材は手に入らない。

また何よりゴミがない。世界一かと思うほどに。よく日本に帰りますが、いつも帰るたびに感動しています。奇跡の国です。


次はリスクの研究で有名で当たると評判のイアン・ブレマー Ian Bremmer ユーラシアグループ社長の発言です。

「世界は分断、力を発揮するのは日本」2020/01/03
「今後は地政学的後退期。世界が分断される中、力を発揮するのは日本」

日本の政治環境は今、世界から見て非常にまれな状態にある。英国とイタリアは政府が分裂していてバラバラ。カナダのトルドー首相は以前ほど人気がなく、フランスのマクロン大統領の支持率は20%台にまで下がっている。米国に至っては、トランプ大統領が弾劾訴追まで受けている状況だ。

世界から見て、日本ほど安定している国はない。安倍首相がリーダーシップを発揮し、国民の大半がこれを受け入れ、支持している。


余りにも日本のメディアや識者の論調と異なります。アベガ―の方々は現状をバイアス・先入観なく大いに見直して頂きたいと思います。少しは日本を元気に出来ると思います。


そして最後に筆者が現役時代、25年前、スウェーデンに入国した時のお話しです。多分現在も同じ状況と思います。

空港では例のイミグレがあります。スウェーデンへの入国カードを記入している人達がいましたので、何となく入国カードを書いていましたら、イミグレの女性職員が筆者を呼んでいるのに気づきました。 

途中まで書いた入国カードを持っていきました。〝お前は日本人でしょ、入国カードは要らないよ、サッサと通りなさい〟でした。

またしても日本人で良かった!と強く思いました。例によってその筋からは「ウヨク」と呼ばれそうですがね。


今年最初の投稿でも述べましたが〝海外からの評価が高いにもかかわらず、日本人は世界で最も自国を低く評価しているという分析結果も出た。この『日本人のいわゆる自虐的な感覚は、観光や海外投資に長期的な悪影響を及ぼす』〟と逆に懸念されてます。

日本人はもう少しポジティブに行動したいものです。



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備前・旭川の憂鬱 (「二つの階層」 20-02) [日記・雑感]


本日01/09の『キャッチ!世界のトップニュース』でとっても興味深い特集を放映していました。最近の世の中の動向をヨーロッパから眺望したものです。

フランスではクリスマス・新年の休暇が終わっても、公共交通機関のストの終息の見通しが立っていません。ストに寛容なフランス人も〝うんざりだ、いい加減にしてくれ!〟と。

イギリスではEU離脱が01/31までに決定、イギリスの経済的打撃は明らかなのに、今なぜ離脱なのか?イギリスのEU離脱が決まれば今まで拡張してきたEUが初めて縮小することになる。

以上のような基本的な疑問にイギリス人ジャーナリスト David Goodhart氏の最新著作「The Road to Somewhere」、フランス語版ではタイトルが「二つの階層」です。英語版よりフランス語版の方がより著者の意図を示しているように思います。

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「二つの階層」の一つは、
【somewhere】層
・30km圏内に居住し生活を営んでいる人々でイギリスの50%を占める。
・保守的で低学歴である。
・グローバル化に乗り遅れた人達
・政治に無関心

もう一つは、
【anywhere】層
・世界中どこでも生きていける人々
・高学歴エリートでイギリスの20-25%を占める。
・グローバル化を推進して来た人々
・イギリス政治を牛耳ってきた人々

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対立が明らかになったのが4年前のBrexitの可否を決める〝国民投票〟です。【somewhere】層が、【anywhere】層に逆襲した。イギリスの多くの人々の不満の顕れであった。というのも、ここ20年間選挙で自分達を代表する政党や候補者が不在であった。

二大政党は共に〝リベラル化〟してしまった。今回の総選挙では、ここ20年間投票しなかった【somewhere】層の人達が、今回は投票したので保守党は大勝利した。さらに国民投票で離脱反対の人達も離脱を望むようになった。サッサと先に行こう!という事らしい。


グローバル化による恩恵を受けていないので、経済的に受ける打撃なほとんどなく、むしろイギリス人としての〝アイデンティティー〟の問題を懸念した。大英帝国栄光の再来を夢見たかも。

David Goodhart氏は〝日本人はこのイギリス人の気持ちが良くわかるのではないか〟と主張。日本は移民を受け入れれば経済的に豊かになるのに、経済より大切なモノ〝アイデンティティー〟を優先している、と。


そもそもEUに居住している人達は〝EU委員会〟を全く知らない。彼らはイギリス人である我々と異なる言語をしゃべり、民主的な説明責任のない人達だ。さらに多くのイギリス国民にとっては〝権力の喪失〟であった。

イギリス以外にもヨーロッパ全体で同じ事を考えている国がある。例えばポーランドやハンガリーである。これらの国ではエリート層は、より高額の収入を求めて国外に脱出している。これらの国ではハンガリーのオルバン首相のように移民反対というポピュリズム政策を打ち、愛国心をくすぐる政策を展開している。

今は〝国の開放〟よりも〝安全や保護優先〟の時代、すなわち〝内向きの時代〟である。これは悪い事ではない。我々は間違いなく30年から40年間、別の流れを経験するでしょう。


我々は〝国民国家〟に愛着を持っている。それは感情的で、社会的とでもいえる愛着です。

民主主義が本当に機能する唯一の場所は〝国民国家〟です。今の時代、リベラル派でどこでも生きていける人達の政治家が、特定の地域で生きる人達の意見が社会で力持っている事に気付き、それを受け入れた時、その意見を社会に生かすことができます。

どこでも生きていける人達のリベラリズムと、特定の地域で生きる人達の保守主義が、新たにバランス点を見つけることになって行くでしょう。


以上が概略の文字起しです。勘違いもあると思いますが、ご容赦を。


これは「トランプ現象」や「隠れトランプ現象」と同じ潮流にあると考えます。日本でもグローバル化を推進していますが、それは決して〝悪い事〟ではありません。何事も同じですが〝行き過ぎる事〟が悪いのです。行き過ぎると原理主義・教条主義となり、他の意見が目に留まらなくなります。

それにしても興味深いお話しでした。



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備前・旭川の憂鬱 (少しは元気になる〝rankings〟 20-01) [日記・雑感]


昨年末から、またまた不毛な〝マスコミ狂騒曲〟の対象となる事件が発生しています。

それは兎も角、筆者は多分お孫さんから有難くも頂戴しました【インフルA】により、大晦日の夕方より昨日まで「ダウン」していました。それでも予防接種や、夜間休日救急診療所のお陰で、昨日から平熱となりました。ウイルスの撒き散らしが無くなる明日から、定常運転に復帰して行こうと思っています。

本当に年は取りたくありませんね(苦笑)。70歳を過ぎると〝診察券〟の枚数が増加します。40兆円の社会保障費の一部を頂いてるわけでして、申し訳ない思いです(まあ仕方ないかな!?)。


今年初めてPCを立ち上げました。するとTwitterのTLのいくつかの面白くない〝rankings〟が数本投稿されていました。順番に左から、生活の質、GDP成長率、生活や働くのに好い場所、です。〝生活や働くのに好い場所〟の出所はHSBCですから、まあそんなものか!?といった感じです。


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別途DMに日本人を〝少しは元気になるrankings〟が投稿されていました。それは、タイトルが「Overall Best Countries Ranking 2019 Rankings」The overall ranking of Best Countries measure global performance on a variety of metrics. 「最高の国」ランキングで日本が2位浮上 日本人特有の「自虐性」も浮き彫りにです。

Summaryとして〝Here are the Best Countries in 2019〟は以下の通りです。

 1. Switzerland
 2. Japan
 3. Canada
 4. Germany
 5. United Kingdom
 6. Sweden
 7. Australia
 8. United States
 9. Norway
 10. France


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更なる情報は以下のlinkをご覧ください。
https://www.usnews.com/news/best-countries/overall-rankings



FocusStocker / Shutterstock.com によりますと、先日発表された今年のUSニューズ&ワールド・レポート誌の国家ランキング「ベスト・カントリー・ランキング」で、日本が過去最高の2位に浮上した。

さまざまな基準をもとに算出する同ランキングが重視している「企業家精神の高さ」でトップに立ち、世界で最も「前向きな国」であることや、経済が上向きなこと、国民に健康的な環境を提供していること、文化的影響力の高さなどで高評価を得た。

一方、海外からの評価が高いにもかかわらず、日本人は世界で最も自国を低く評価しているという分析結果も出た。この『日本人のいわゆる自虐的な感覚は、観光や海外投資に長期的な悪影響を及ぼす』と同誌は懸念しています。

◆ビジネス環境の良さが高評価の原動力
2019年版の総合1位は前年と同じスイス。2位日本は、前年5位から順位を大きく上げた。3位は前年2位のカナダ、4位ドイツ、5位イギリスとなった。アメリカは8位、中国は16位、韓国は22位だった。

日本の項目別ランキングは以下の通りです。
 ・企業家精神=1位
 ・冒険的要素=39位
 ・市民の権利=17位
 ・文化的影響力=6位
 ・文化・自然遺産=10位
 ・原動力=5位
 ・ビジネスの開放度=22位
 ・パワー=7位
 ・生活水準=13位


◆日本人特有の自虐性
5位から2位へのランクアップは異例で、USニューズ&ワールド・レポートは「2019年のベスト・カントリー・ランキングの勝者を1つだけ決めるのなら、多くの人は日本だと言うだろう」とまとめている。

同ランキングは、「その国を他国の人がどう見ているか」ということを数値化したものであり、2位へのステップアップは、日本が対外的に高いブランド力を作り上げた結果だと言える。


一方で、USニューズ&ワールド・レポートは『日本人自身は自国を低く評価しており、国内的なブランド力は非常に弱い』としている。

我々のデータでは『日本国民は、その他の世界の人々よりもずっとネガティブに、悲観的に自国を捉えている。さまざまな面で、日本国民は自国を世界が思っているよりも生産性が低く、不安定で、文化的に重要ではないと見ている』と同誌は書く。

反対に『日本以外のほとんどの国は、他国民よりも自分たちをポジティブに見ている』という。

この日本特有の「自虐性」は、謙遜を尊ぶ文化や、第2次世界大戦の敗戦国だという歴史的な影響、バブル崩壊後の経済の停滞などによるものかもしれない。ともあれ、USニューズ&ワールド・レポートは、それが日本に良い影響を与えることはないと主張する。

自国民の評価が高ければ国民が外国人との交流の場で自国をPRする良いアンバサダーになるが、日本人のように自信がない国民は、自国の悪い面を伝える「逆PR」をしかねないという発想だ。そのため国内的なブランド力は対外的なブランド力同様、経済的にも文化的にも重要だ、と同誌は言う。


今年こそは、日本特有の「自虐性」から脱する事を国民的活動とし、オールドメディアや一部悪徳コメンテーターや政治家に騙さらない個人の目、すなわちリテラシーを持ち、明るい未来を心に育むように変革して行きたいものもです。



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