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備前・旭川の憂鬱 (和氣神社・藤公園の〝藤〟の花 19-48) [日記・雑感]


風薫る五月、「目には青葉 山ほととぎす 初鰹」、この句「目に青葉」と思っていましたが、そうではなく「目には青葉」が正解のようです。江戸中期の俳人・山口素堂(1642-1716)の作だそうです。「令和」の御代も無事明けまして、そして十連休。

ここの所、何かと議論されている〝女性の活躍できる社会〟〝働き方改革の実現〟〝一億総活躍社会〟等々の施策が何故進展しないか!?の回答がこの改元に伴う「十連休」という壮大な社会実験でより具体的になったのではないかな、と思います。

筆者に直接影響する案件では、4/30、5/01、および5/02の3日間は息子夫婦は出勤でした。さあ‐いけません。孫約2名の終日預かりです。共働き世帯が半分を超える世の中、日本人の意識とインフラの整備が急務です、と他人ごとのようなお話です。


3日間の〝喪〟が明けて、それではと、季節の花「ふじ」を鑑賞に出向きました。近く、といいましても車で約45分の所に「和氣神社・藤公園」という〝藤〟の名所があります。情報によりますと今が盛りだそうでして、早速出向きました。

ところが想定外の酷い渋滞でして、駐車場に到着するまでに1時間半と2倍の時間がかかりました。ところでこの「和氣神社」ですが〝和気清麻呂〟を祀っています。入り口に photo のような立派な銅像が建立されています。


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〝和気清麻呂〟とは以下の説明でお判り頂けると思います。

奈良時代・称徳天皇の御代のこと。弓削道鏡(ゆげのどうきょう)という僧が法王となって絶大な権力を振るっていました。

やがて道鏡は、天皇の位も奪おうと考え、「『道鏡を天皇にすれば天下は平和に治まる』と宇佐八幡よりご神託(神様のお告げ)があった」と天皇にウソを言います。 

天皇は、ご神託が本当なのか迷いました。そこで、和気清麻呂公を呼び、九州の宇佐八幡へ行って確かめてくるよう命じました。

麻呂公は宇佐八幡へおもむき、ご神前に出て「真意をお教えください」と叫びました。すると、光り輝く宇佐の大神が現れ、「天皇の後継者には必ず皇族のものを立てなさい。道鏡のような無道の者は早く追放してしまいなさい」とご神託を下されました。


ところで、「日本三悪人」ってご存知ですか? 日本史上、皇国を脅かしたとされる人物として3人の名前が挙がっています。時代順に【弓削道鏡(ゆげのどうきょう)】、【平将門(たいらの まさかど)】と【足利尊氏(あしかが たかうじ)】です。

この孝謙天皇は〝女性天皇〟ですが〝女系天皇〟ではありません。重祚(ちょうそ、じゅうそ:一度位を退いた天子が再び位につくこと)して称徳天皇、第46代と第48代天皇となりました。 孝謙天皇としての在位期間は、749年- 758年。 称徳天皇としての在位期間は、764年- 770年でした。

父は聖武天皇、母は藤原氏出身で史上初めて人臣から皇后となった光明皇后です。

この光明皇后ですが、自分のIDを天皇のお妃である〝皇后〟ではなく、出身の藤原氏、藤原不比等の三女に置き〝藤三女〟と称していたそうです。


今後、皇室の議論が喧しくなると思います。この際、TVの怪しげな解説ではなく、自分自身で皇室を体系的に考えてみても良いのではないかな、と思います。


やっと藤公園の〝藤〟の花です。全国152の地域の藤の花を植樹しています。種類も沢山ありますが、筆者にはよく判りません。兎に角、ご覧ください。人人でして鑑賞とは行きませんでした。


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藤公園の〝藤〟の花の続きは次回とします。



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備前・旭川の憂鬱 (評論・批判する優越感 19-47) [日記・雑感]


日本でも海外でも政治や他人を批判したり、批評したりすることは、メディアや評論家の〝飯の種〟です。

〝評論する、批判する〟という行為はインテリ・知識人であることの証左で、何だか格好の良い事で、それを知的に感じ、その思想信条が「正義である」とか、「普遍的に正しい」と思いこまされて来たと感じます。


知能指数IQの高い人、高学歴者は頭がよく学問に長けているので、彼らの発する言説や意見はすべからく正しいと思い込み、それ故に彼らの思考背景を顧みず、自分自身も現実や人間の特性を顧みず、彼らのご意見を〝無思想無批判〟に受け入れて来たように思います。これは広義の洗脳ではないかと思います。

彼らの言説・発言は想像力や思考の範囲が狭く、日々の生活・経済活動、そして国益、を真剣に思索した形跡が感じられません。発言内容に対する〝結果責任〟といった本来所有すべき〝思考〟がスッポリと抜け落ちています。

〝日本人なのに日本を批判できる俺、物事を冷静に見れててカッケー!〟みたいなノリの人達が、日常生活・経済や社会保障の問題の本質には全く触れず、どうでもいい政権の粗探ししかできないのは何故でしょうか!?。

特に悪質なのはTVのコメンテーターでして、聞くところでは局側の台詞をオウム返ししているだけのロボットだそうです。AIが汎用化して来ると、真っ先にアナウンサーやコメンテーターの職業が駆逐される、と聞きましたが、ご同慶の至りです。

そして聞き捨てならぬのが〝コメンテーターは批評・批判するだけで「提案・対案」をするべきでない〟とか宣っています。アホか!?です。


世の中一般は、PDCAサイクル〝Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善策)〟の4段階を〝繰り返す〟ことによって、業務を継続的に改善して行く訳ですから、このサイクルのCheck(評価)1回だけで物事の全体を判断するのは愚の骨頂です。

※影の声:最近は「フィードフォワード」→「アクション」(FFA)プロセスの方がスピーディーで効率的だといった説があります。


オールドメディアを fake news と思っている人、すなわち意地の悪い人(筆者も含まれるかも) は、知能指数IQの高い人、高学歴者の集団である渋谷電視台(別名NHK)、朝日新聞、岩波書店、の言っている事の「反対」をやれば世の中は良くなる、といった極論も散見されます。


今、取り上げています〝知能指数IQの低い人、低学歴者〟は、何を隠そう現在の「内閣総理大臣」です。本当にお気の毒なくらい、知能指数IQの高い人、高学歴者から、謂れの無い誹謗中傷を受けています。ほとんどヘイト・スピーチです。右翼の権化、戦争をしたがる人、懐古主義者、頭の悪い二世議員、等々。

彼らは〝知能指数IQの低い人、低学歴者〟が国のトップにいることが、優越感、自尊心を毀損する存在であり、兎に角、彼の存在自体が許せないのだろうと思います。


何時も現状分析には共感することが多い〝冷泉彰彦さん〟が最近興味深いレポートを投稿されています。以下抜粋します。

『from 911/USAレポート』第792回「過渡期の日本、アメリカから見た安倍政権とその後」
冷泉彰彦:作家(米国ニュージャージー州在住)

意外に思われる方も多いかもしれませんが、海外、特にアメリカから見れば安倍政権というのは、まぶしいほどの中道左派政権に見えます。

トランプが「アメリカ・ファースト」と叫び、英国では破壊衝動のような「BREXIT」への国民投票結果で政府が迷走、欧州大陸では移民排斥の動きが出てきた、そんな2010年代末の現在、安倍政権の日本では、

1)移民受け入れ拡大を決定し実施。
2)ロシアとの領土外交で敵視を弱めた。
3)北朝鮮への敵視もやや弱めつつある。
4)中国との関係を良好に維持し、更に緊密にしようとしている。
5)結果オーライではなかったが、朴政権との日韓合意に踏み込んだ。
6)トランプ政権に対する国益防衛を行いつつ、G6諸国とも関係は良好。
7)経済では緊縮どころか、強い緩和政策と公共投資を継続。
8)減税ではなく増税に舵を取りつつ、財政規律も一応考えている。
9)譲位や元号の事前発表などに反対する右派を抑え込んだ。

というような政策が進められています。そのどれを取っても、中道から中道左派政策であり、2019年の世界では、特に主要国の間では全く実現不可能な内容です(9番目はさておき)。

どうして不可能かというと、ネットを含めて世論が感情論に動かされる時代にあって、こうした中道左派的、あるいは国際協調的な政策は世論に押し潰されがちであるからです。

安倍総理自身は「保守派」だというイメージが定着しているという問題です。イデオロギー的には保守派であり、知識人ではなく庶民であり、エリートではなく若い時は学業に苦労した人物だということで、保守派の世論から支持を受けています。その安倍政権が実行する政策ですから、保守派からは大きな反対を受けないわけです。

...イデオロギー論争といっても「歴史」の問題で対立を通じた自己表現や自己顕示をしていれば済む、これは保守派だけでなく、左派にも言えることです。


最後に、

 人口減や国際競争力低下など、構造的な問題を抱える日本は過渡期に来ています。現状の安倍政権は、国内での引き裂かれたイメージの一方で、国外からは落ち着いた中道左派政権に見えます。その政局は当面安定させるべきですが、中期的にはその「次」を考えることで、過渡期の日本を考える時期に来ていると思います。


以上のように、国内だけの狭い議論は偏向とバイアスがかかっていまして、真面な議論ができていないと痛感します。



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