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備前・旭川の憂鬱 (備前・旭川の憂鬱 (レジ袋・ポリ袋の有料化 20-52) [日記・雑感]


ご案内の通り、標記レジ袋が本年7月より無料配布が禁止され有料化されました。その目的は海洋ゴミや、魚やペットを含む動物が食べるマイクロプラスチックをなくしましょう!という国際的な〝環境保全〟運動の一貫です。

経産省のサイト https://www.meti.go.jp/policy/recycle/plasticbag/plasticbag_top.html に施行要領の詳細があります。


先日の報道では〝レジ袋は75%削減された。ところがポリ袋の売り上げが3倍となった〟と。確かにコンビニやスーパーに行けば、店頭に〝小中レジ袋は2円、大レジ袋は3円〟とかの掲示があります。


ところで筆者が「靴」を購入しました。例の厳重な紙製の箱が邪魔になりますので〝靴だけ〟とお願いしますと申し出た所、厚手のポリ袋に入れてくれました。この厚手のポリ袋は「無料」でした。帰宅後〝無料〟の理由を調べてみました。するとポリ袋の中に以下のメモが入っていました。

IMG.jpg


上記の経産省のサイトにはしっかりと記載があります。
《プラスチックのフィルムの厚さが50マイクロメートル以上のもの、繰り返し使用が可能であることから、プラスチック製買物袋の過剰な使用抑制に寄与するためです》


なるほどね!それで無料なんだ、と。筆者はこの法律とは関係なく〝おりこうさん〟ですから、従来より「マイバッグ」を持ち歩いていました。この日もマイバッグがありましたので、靴屋のポリ袋をマイバッグに入れて持ち帰りました。意味不明の行動になってしまいました。

待てよ、変だぞ!?またまた環境原理主義者に阿る法律ではないかと、疑惑を抱き調べてみました。

するとズバリ筆者の疑問を説明頂いている投稿を見つけました。勿論全面的に正しいか否かは不明ですが、筆者は納得です。以下要点を引用します。

「レジ袋有料化は「エコ」じゃない…製造会社の涙の訴えと"死んだウミガメ"の真相」 <プレジデントDigital>
https://president.jp/articles/-/37877?page=2 プレジデント編集部

冒頭〝レジ袋有料化は「エコ」じゃない…製造会社の涙の訴えと"死んだウミガメ"の真相 海を漂うプラゴミのわずか0.3%〟と早速巷の認識と「話」が違います。


ポリ袋のメーカーである清水化学工業の主張です。「ポリ袋は実はエコ」だと言います。

① ポリエチレンは理論上、発生するのは二酸化炭素と水、そして熱。ダイオキシンなどの有害物質は発生しない。
② 石油精製時に(ポリ)エチレンは必然的にできるので、ポリエチレンを使用する方が資源の無駄がなく、エコ。ポリエチレンは石油をガソリン、重油等に精製した残り・余りもの。
③ ポリ袋は薄いので、資源使用量が少量で済む。
④ ポリ袋は見かけほどごみ問題にはならない。目に見えるごみの1%未満、自治体のごみのわずか0.4%。
⑤ 繰り返し使用のエコバッグより、都度使用ポリ袋は衛生的。
⑥ ポリ袋はリユース率が高い。例)レジ袋として使用した後ごみ袋として利用

ポリエチレンは塩化ビニルとは違い有害物質は発生しない、は正しいと思います。


〝ポリ袋は海洋プラスチックごみの0.3%〟も意外です。TVなんかで、海のプラスチックごみやペットボトルの浮遊をを大々的に放映しますので、こりゃあ大変だ!となります。しかしこの〝0.3%の
価値〟すなわち0.3%で海が汚れるのか否かを筆者は評価できません。

海洋プラスチックごみの種類の内訳(環境省「海洋ごみの実態把握調査」容量ベース 2016年)は、多い順に

 漁網、ロープ(26.2%)、
 発泡スチロールブイ(14.9%)、
 飲料用ボトル(12.7%)、
 ブイ(8.9%)

と続き〝ポリ袋〟はずっと下位、なんと0.3%しかないそうです。


次に〝「誤ってビニール袋(ポリ袋)を食べたウミガメが死んだ」といった類いのエピソードも、そのまま鵜呑みにすべきではないようだ。2000年以降、神奈川県に漂着したウミガメの死体を累計500頭以上解剖した団体による、「いまだにビニール袋が死因と断定できるウミガメには出会っていません」との報告もある。〟そうです。

環境原理主義者がまたまた大声で切り取った例外的な映像で繰り返し叫ぶので〝ウミガメが死んだ〟が独り歩きを始めています。


デンマーク・コペンハーゲン・コンセンサス・センターのビョルン・ロンボルグ前所長曰く、
〝大陸から海に流入するプラスチックごみのうち、OECD加盟国のものは5%以下。半分は中国・インドネシア・フィリピン・ベトナムの4カ国によるものであり、とりわけ中国のものが27%以上と指摘。重要なのは、この4カ国の廃棄物管理を注視することだと主張した。〟
そうです。アリャリャです。

〝確かに、これだけのデータが明らかでいながら、CO2をはじめとする環境問題について新興国を追及しないのなら、本気でプラスチック問題、環境問題に取り組もうという国が、本当は世界中でどこにもいないのだということになってしまう〟と結んでいます。

ポリ袋・レジ袋のサプライチェーンを考えて見ましょう。

今までは、

「石油」⇒「化学工場」⇒「ポリ袋・レジ袋」⇒「デパ地下・コンビニ・スーパー」⇒「家庭」
⇒「ごみ袋」⇒「清掃工場」⇒「焼却・CO2」

これが、

「石油」⇒「化学工場」⇒「ポリ袋・レジ袋」⇒「デパ地下・コンビニ・スーパー」75%削減⇒「家庭」従来の3倍ポリ袋を購入⇒「ごみ袋」⇒「清掃工場」⇒「焼却・CO2」

にわずかに変わるだけで、小泉進次郎環境大臣には申し訳ないが、世の中が全く変わらないのではないでしょうか。



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