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備前・旭川の憂鬱 (「家電品・IT機器の消耗品」 18-89) [日記・雑感]


IT家電が無かった頃、家電の消耗品は洗濯機の洗剤を除くと〝乾電池〟〝電球・蛍光灯〟や〝掃除機の紙パック〟でしたね!?


男性用シェーバーが世の中に出ると、その〝替え刃〟は大凡1.5年位で交換が必要となります。これが本体に較べて〝高価〟なのです。例えば〝BRAUN〟の ¥10k-¥15k-程度のシェーバーですと、家電量販店で特別の安売りが無い限り¥5.0k-¥5.5k‐になります。本体価格の1/3 から半分になります。以下価格は消費税を含みます。

廉価版のシェーバーだと替え刃を買うよりも買い替えの方が安いこともよくあります。シェーバーの替え刃はなぜ高いのですか?いくらなんでも解せません。〝替え刃〟が安いことを売りにしたメーカーがあってもいいのではないかと思います。


次に同じ課題を持ったIT機器があります。そうです〝プリンター〟です。筆者は10年以上CANON製を使用しています。何代目になりますか?機種はインクジェット・タイプでして、ここ10年は
〝i P7230〟です。

このプリンターはCANON製以外も不思議な寿命を呈します。年末の「年賀状」を印刷していると壊れるのです。何故か判りません。千葉在住時は慌ててヨドバシカメラへ、名古屋在住時はビックカメラへ、岡山へU-turnしてからもビックカメラへ駆け込みます。この機種は大凡 ¥16k-程度ですかね!?

ところが消耗品のインクがいけません。勿論〝色〟によって消耗度はかなり異なります、個人の趣向によっても大きく変わるのでしょうね。それは良いのですが、インク・カートリッジのLタイプは純正で ¥1.3k-¥1.4k-程度です。セット物で¥6.5k-程度でしょう。


DSCinksup.JPG



するとセット物〝3回分〟以下で新品のプリンターが購入できます。〝互換品〟は価格がよく判りません。確か少し前、互換品メーカーと大企業であるCANONがこのインクで訴訟沙汰になりましたね(苦笑)。CANONの勝訴だったと記憶しています。


消耗品ではないのですが、ミレニアム2000年頃が携帯が一般に出回った頃と思います。当blog〝https://ironbridge-uk.blog.so-net.ne.jp/2015-12-27〟でも紹介しましたが、1999年 (携帯キャリアーの契約期間より逆算) お台場のイベントに行った時、今は合併されauになりましたが〝IDO〟がテントを張り、携帯のキャンペーンをやっていました。 くじを引いて〝当選した人には携帯が無料で当たる〟というものでした。 

先ず家内がくじを引きました。 当選です。 どうしようか?と家内が筆者に相談します。 じゃあ筆者もくじを引こう、それで当選したら1台だけ持つかな!?と軽く考えました。 実はこれが大インチキでして、くじを引いた人、全員が当選するものでした。

この場合も本体は安価=「0」ですが、その後の〝通信費〟でガッポリ頂こうというビジネスモデルです。


同じようなビジネスモデルはITの世界でもみられます。官公庁のシステムで富士通?でしたか〝1円入札〟赤字で勝ち取ります。他社にはメンテナンスできない複雑怪奇なシステムを導入しユーザーは、当初受注メーカーから逃げられなくしてからあとは毎年の随意契約でがっぽり儲けるというものです。IBMやNTTデータなどの大手のビジネスモデルは多かれ少なかれこの構造なんだそうです。


この4例の中で、シェーバーの〝替え刃〟は経営学やビジネススクールの教科書によく出てくる有名なビジネスモデルだそうでして、カミソリメーカーの名前をとって「ジレットモデル」(若い人「ジレット」を知っていますか?) という名前までついてます。カミソリと替え刃、プリンターとインクなど、本体と消耗品がセットの囲い込み商品の多くが当て嵌ります。


⇒ 先ず、本体を赤字になるほど安価で売る。
⇒ 赤字なので競合は耐えられず撤退していく。
⇒ 競争相手がいなくなった頃、消耗品の価格をじわじわ上げていく。
⇒ 上げすぎると消費者が本体を買い始めるので、そのときはじめて価格を下げる。

水戸黄門の「悪徳商人」ですね(笑)。


これらの例の上を行く悪徳?調査会社がありました。このような「ジレットモデル」の市場調査レポート「家電用消耗品の世界市場:2017年~2021年:Global Home Electrical Consumables Market 2017-2021」英文 63 Pagesで¥286,425-¥572,850 (税抜) です。



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